
CNSA=中国国家航天局は2025年5月26日、小惑星探査機「天問2号」を2025年5月29日に打ち上げる予定だと発表しました。
“地球の準衛星”と“メインベルト彗星”を観測予定
天問2号は、2つの小天体を目標とする無人探査ミッションです。
1つ目の目標は、近地球小惑星のひとつ「Kamo'oalewa(カモオアレワ、カモッオアレヴァ)」です。公転周期がほぼ1年のKamo'oalewaは、地球を周回しているように見える軌道を描く準衛星としても知られています。大きさは数十~100m程度と推定されていて、月に天体が衝突した時に弾き出された月の破片ではないかと考えられています。
2つ目の目標は「311P/PanSTARRS」です。火星と木星の公転軌道の間に広がる小惑星帯(メインベルト)を約3.24年周期で公転する311Pは、彗星のような活動を示すメインベルト彗星のひとつとして知られています。
天問2号の探査機は、まずKamo'oalewaに接近してサンプルを採取し、地球に一度帰還。サンプルを届けた後は再び地球を離れて小惑星帯に向かい、311Pの接近観測を行う予定です。
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文・編集/sorae編集部
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