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“燃料不要ロケット”実現へ前進 レーザー光を使った推進技術の実証に東北大学などが成功

燃料を使わずに飛行? 未来型ロケットの実証に成功

燃料を使わずに地上からのレーザー光で飛行する、“燃料不要ロケット”。

次世代の宇宙開発を支えるかもしれない技術の実証に世界で初めて成功したとする研究成果を、東北大学と大阪公立大学の研究者からなるチームが発表しました。

反射されたレーザー光が空気をプラズマ化して推進力を得る仕組み

研究チームが開発したのは、レーザー光を利用する推進システム。発表や論文では「レーザー推進(laser propulsion)」と呼ばれています。

地上から照射されたパルス状の高出力レーザーを、ロケットに取り付けられた曲面鏡が反射・集光し、空気をプラズマ化。発生した衝撃波が機体を押し上げることで、推進力を得る仕組みです。

従来の化学燃料ロケットでは欠かせない大量の燃料を必要としないため、コストを大幅に抑えられ、宇宙空間への安価なアクセスを実現する可能性があります。

安定飛行を実現するための制御技術を開発

ただ、この方法には照射されるレーザー光からロケットが外れやすく、安定飛行を維持しづらいという課題がありました。

そこで研究チームは、複数の放物面ミラーを組み合わせた推進機と、ロケットの動きにあわせてレーザー光を照射する追尾システムを開発。ロケットとレーザー光の軸がずれると衝撃波の形が変化して自然とずれが打ち消される受動的な制御と、リアルタイムでレーザー照射位置を調整する能動的な制御の合わせ技で、安定飛行を可能にしました。

研究チームが開発した推進機の外観
【▲ 研究チームが開発した推進機の外観。複数の放物面を組み合わせることで受動的な制御が実現されています(Credit: 東北大学)】

実験での成果は……

実証実験では全長約15mmの小型ロケットに向けてパルス状にレーザー光を照射し、約0.26秒間、高度約110mmまで飛行させることに成功しました。

物理的なスケールは小さいものの、レーザー光を利用した推進システムの実現に向けた大きな一歩だと述べられており、研究チームは最終的に高度100km以上の宇宙空間に到達することを目指すということです。

実証実験を捉えた連続画像
【▲ 実証実験を捉えた連続画像。回転する台座から浮かび上がっていく推進機の様子が写っています(Credit: 東北大学)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典