
NASA=アメリカ航空宇宙局は日本時間2025年3月13日、JAXA=宇宙航空研究開発機構の大西卓哉宇宙飛行士ら4名が割り当てられているNASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-10(クルー10)」について、早ければ日本時間2025年3月15日の打ち上げを目指していると発表しました。
NASAによると、大西宇宙飛行士らを乗せたCrew Dragon宇宙船は日本時間2025年3月15日8時03分(アメリカ東部夏時間2025年3月14日19時03分)にケネディ宇宙センターから打ち上げられる予定です(ただし、ISSの運用状況や天候等の条件によって延期される可能性があります)。
Crew-10の打ち上げは当初日本時間2025年3月13日に行われる予定で、発射40分前頃までカウントも進んだものの、地上設備側(ロケットを支持するクランプアームの油圧システム)の問題で中止されていました。
【最終更新:2025年3月13日12時00分】新しい打ち上げ予定日時の発表に伴い記事のタイトルと本文を更新しました。
Crew-10の宇宙飛行士は?
Crew-10のメンバーはコマンダーを務めるNASAのAnne McClain(アン・マクレイン)宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのNichole Ayers(ニコル・エアーズ)宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるJAXAの大西卓哉宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のKirill Peskov(キリル・ペスコフ)宇宙飛行士です。
4名はアメリカの民間企業SpaceX(スペースX)のCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船で国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)に向かい、約半年間の長期滞在を行う予定です。

大西宇宙飛行士は今回が2回目の宇宙飛行で、前回は第48次/第49次長期滞在クルーの一員として2016年7月~10月にかけてISSに約113日間滞在しました。滞在中はISSの日本実験棟「きぼう」の新しい実験環境の構築や、日本人宇宙飛行士初となるCygnus(シグナス)補給機のキャプチャーなどを行っています。
McClain宇宙飛行士も今回が2回目の宇宙飛行で、前回は第58次/第59次長期滞在クルーの一員として2018年12月~2019年6月にかけてISSに約204日間滞在しました。Ayers宇宙飛行士とPeskov宇宙飛行士は今回が初の宇宙飛行です。
なお、今回の飛行で大西宇宙飛行士は第72次長期滞在クルーの一員としてフライトエンジニアを務めた後、続く第73次長期滞在ではISS船長(コマンダー)としてミッションの達成及び全搭乗員の安全確保に向けて指揮を執る予定です。日本人宇宙飛行士がISS船長を務めるのは若田光一宇宙飛行士と星出彰彦宇宙飛行士に次いで3人目となります。
文・編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NASA - NASA, SpaceX Target March 14 Crew Launch to Space Station
- JAXA - 国際宇宙ステーション長期滞在クルー大西卓哉宇宙飛行士搭乗の クルードラゴン宇宙船(Crew-10)の打上げ日時の決定