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ロケットラボは日本時間2023年12月15日、QPS研究所の小型SAR衛星「QPS-SAR5号機」、愛称「ツクヨミ-I」を搭載した「エレクトロン」ロケットの打ち上げに成功しました。

【▲ ニュージーランドにあるロケットラボの発射場から打ち上げられたエレクトロンロケット(Credit: Rocket Lab)】
【▲ ニュージーランドにあるロケットラボの発射場から打ち上げられたエレクトロンロケット(Credit: Rocket Lab)】

QPS-SAR5号機を搭載したエレクトロンは、日本時間2023年12月15日13時5分、ニュージーランドのマヒア半島にあるロケットラボの発射場から打ち上げられました。QPS研究所の発表によると、衛星は同日14時2分に高度575kmの軌道に投入され、その約40分後には衛星との初交信に成功しました。QPS研究所は同日の打ち上げ後に発表したプレスリリースで「衛星の各機器が正常に作動しており、衛星の健康状態が良いことを確認できました」と述べています。

また、打ち上げ翌日の日本時間2023年12月16日には同日朝に衛星のアンテナ展開に成功したこともQPS研究所は発表しており、今後は初画像の取得を目指すということです。

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【▲ QPS-SAR衛星5号機のカメラで撮影された衛星のセルフィー、展開前(左)と展開後(右)。展開後の画像を見るとアンテナのエッジ部分が張っており、アンテナが展開されたことが分かる(Credit: QPS研究所)】
【▲ QPS-SAR衛星5号機のカメラで撮影された衛星のセルフィー、展開前(左)と展開後(右)。展開後の画像を見るとアンテナのエッジ部分が張っており、アンテナが展開されたことが分かる(Credit: QPS研究所)】

QPS研究所は、SAR衛星を用いた衛星コンステレーションの構築・運用を目指している日本国内の民間企業です。全36機からなる衛星コンステレーションにより、地球上の任意の地点を平均10分間隔という“ほぼリアルタイム”で観測することが可能となります。

今回軌道に投入されたQPS-SAR5号機は、もともとヴァージン・オービットの「ランチャーワン」ロケットで打ち上げられる予定でした。しかし、ヴァージン・オービットが2023年4月に倒産したことを受けて、QPS研究所は代替となるロケット打ち上げ企業としてロケットラボを選定。2023年8月にQPS研究所と衛星の打ち上げ契約を結んだことを発表したロケットラボは、同年9月の打ち上げを予定していると述べていました。

【▲ ロケットから分離される前のQPS-SAR5号機の様子(Credit: Rocket Lab)】
【▲ ロケットから分離される前のQPS-SAR5号機の様子(Credit: Rocket Lab)】

ところが2023年9月、ロケットラボは米国の民間企業カペラ・スペースのSAR衛星を軌道へ投入することに失敗。原因究明のため、エレクトロンの打ち上げは一時中断されていました。9月の打ち上げではエレクトロンの1段目の飛行は順調でしたが、2段目の点火後すぐにエンジンの燃焼が途絶え、打ち上げに失敗していました。

なお、ロケットラボは今回の打ち上げミッションを「The Moon God Awakens」(月の神が目覚める)と名付けました。搭載された衛星の愛称である「ツクヨミ-I」は日本神話に登場する月の神として知られる月読尊(ツクヨミノミコト、ツキヨミノミコト)にちなんで命名されており、衛星名と打ち上げミッション名ともに月の神を連想させます。

 

Source

  • Image Credit: Rocket Lab, QPS研究所
  • QPS研究所 – 2023年12月15日(日本時間)にQPS-SAR 5号機「ツクヨミ-I」が打上げられ、初交信に成功しました
  • QPS研究所 – QPS-SAR 5号機「ツクヨミ-Ⅰ」のアンテナ展開成功のお知らせ
  • Rocket Lab – The Moon God Awakens
  • Rocket Lab – Rocket Lab Reaches New Annual Launch Record with 10th Electron Mission This Year
  • SpaceNews – Electron returns to flight with successful launch of Japanese radar imaging satellite
  • デジタル大辞泉 – 月読尊

文/出口隼詩

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