遠い未来、天の川銀河とアンドロメダ銀河は合体して1つの巨大な銀河になると言われています。合体後に誕生すると予想されている銀河の愛称は、次のうちどれでしょうか?

1.「ガイア・エンケラドス」 2.「ヘルミ・ストリーム」 3.「ミルコメダ」

■天の川銀河とアンドロメダ銀河はどのようにして合体する?

「アンドロメダ銀河(M31)」は、星がよく見えるところでは肉眼でも観測することができる渦巻銀河です。アンドロメダ銀河は地球からおよそ250万光年離れたところにありますが、秒速110kmという猛烈なスピードで私たちが住む地球がある天の川銀河に接近しています。

天の川銀河とアンドロメダ銀河が互いの重力によって引き寄せられていることは、1世紀前から議論されてきたようです。しかし、2つの銀河が将来すれ違って離れて行くのか、かすめるのか、それとも衝突して合体するのか、詳しいことはわかっていませんでした。

2012年、アメリカ航空宇宙局(NASA)の「ハッブル」宇宙望遠鏡を使ってアンドロメダ銀河を5年から7年に渡り観測した結果、約40憶年以内に2つの銀河が衝突する軌道をたどっていることが判明したとする研究成果が発表されました。2019年には欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア」の観測データをもとに、衝突する時期が5億年遅い約45億年後だとするという研究結果が出ています。

アンドロメダ銀河は直径が22~26万光年ある大きな銀河で、恒星の数は1兆個あるといいます。いっぽう、天の川銀河には2000憶~4000憶個の恒星があるとみられています。無数の星々でできた2つの銀河が衝突・合体すると、どのようなことが起きるのでしょうか。

こちらの動画はNASAが2012年に作成したシミュレーション動画を編集したものです。地球の夜空で2つの銀河の合体を眺めることができたら…という非現実な内容を再現しています。

現在の夜空ではまだ小さく見えているアンドロメダ銀河ですが、天の川銀河へ近付くにつれてその姿はどんどん大きくなり、37億5000万年後には夜空いっぱいに広がって見えるようになります。

アンドロメダ銀河が接近したことで天の川銀河は潮汐力によって歪みはじめ、38億5000万~39憶年後には最初の衝突が発生。2つの銀河の相互作用によって一時的に星形成活動が盛んになり、新たに誕生した若い星々が輝き始めます。

その後20億年ほどの時間をかけて、天の川銀河とアンドロメダ銀河は離れたりまた衝突したりを繰り返し、最後は1つに合体して「ミルコメダ(Milkomeda)」と呼ばれる巨大な楕円銀河になると考えられています。

銀河どうしが合体するというと、沢山の星々が衝突するような混乱した状態を想像してしまうかもしれませんが、太陽のような恒星は密集した銀河中心部分であっても互いの距離が十分離れていることから、星どうしが衝突する可能性はごくわずかだと考えられています。

ただし、銀河を公転する星々の軌道は大きく混乱することになりそうです。シミュレーションの結果によると、太陽系は天の川銀河の中心から今よりも離れた場所にはじき飛ばされる可能性があると計算されています。

【▲ 夜空で眺める銀河の合体を1つの画像にまとめたもの(Credit: Science Illustration: NASA, ESA, Z. Levay and R. van der Marel (STScI), T. Hallas, and A. Mellinger)】

【答え】合体した銀河の愛称は…

正解は、3.「ミルコメダ」です。

「天の川銀河(Milky Way)」と「アンドロメダ(Andromeda)」を合わせた混成語である「ミルコメダ(Milkomeda)」は、合体後に誕生すると予想されている銀河の愛称ではありますが、正式な名称ではありません。

なお、宇宙では銀河どうしの衝突や合体はめずらしくない現象で、天の川銀河はすでに別の銀河との衝突・合体を何度も繰り返してきたとみられています。約90億年前の「ガイア・エンケラドス(Gaia-Enceladus)」と呼ばれる矮小銀河との合体をはじめ、天の川銀河は1億個以上の星からなる5つの銀河や、少なくとも1000万個以上の星があったおよそ15個の銀河との衝突・合体を繰り返し、現在の姿になったと考えられています。

関連:天の川銀河の「家系図」をAIが解読。謎の銀河クラーケンとの衝突も

 

Image Credit: NASA, Shutterstock
Source: NASA
文/sorae編集部

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