南の回転花火銀河こと「M83」にも巨大なブラックホールがある?

「南の回転花火銀河」の愛称で知られる渦巻銀河「M83」。

その中心部に超大質量ブラックホールが存在する可能性を示した研究成果を、アメリカの研究者らのチームが発表しました。

巨大な渦巻銀河には、活発に成長するブラックホールを原動力に、狭い範囲から強い電磁波を放射する「活動銀河核(AGN)」がよくみられます。

ところが、M83のAGNは長年にわたって未発見でした。

研究チームがジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でM83を観測した結果、中心部で塵に隠された高度に電離したガスの兆候を検出。

必要なエネルギー量から、ガスを電離させたのはAGN、すなわち超大質量ブラックホールの可能性が高いと考えられています。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の中間赤外線観測装置「MIRI」で観測された渦巻銀河「M83」の中心部付近
【▲ ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の中間赤外線観測装置「MIRI」で観測された渦巻銀河「M83」の中心部付近(Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, A. Adamo (Stockholm University) and the FEAST JWST team)】
地上の望遠鏡で観測された渦巻銀河「M83」の全体像
【▲ 地上の望遠鏡で観測された渦巻銀河「M83」の全体像(Credit: CTIO/NOIRLab/DOE/NSF/AURA; Processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF NOIRLab), D. de Martin (NSF NOIRLab) & M. Zamani (NSF NOIRLab))】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典