火星表面の水はどこへ? 新たな研究成果が示す行き先は…

火星の水は、どのようにして表面から失われたのか。

その謎に迫る新たな研究成果を、アメリカの研究者らのチームが発表しました。

研究チームは、火星の地下約1マイル(約1.6km)以上にあったと考えられる帯水層まで、水が浸透するのに必要な時間を試算。その結果、50年~200年と算出されました。

表面から帯水層まで移動した水の量は、火星の表面全体を少なくとも90mの深さで覆えるほどだったと推定されています。

地下水面が比較的地表に近い地球では、水は蒸発と降雨を繰り返して循環しています。

一方、数十億年前の火星で雨として降った水は、表面に短期間しか留まらずに地下へとしみ込んでいき、再び表面に戻ることはなかったと研究チームは考えています。

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表面に水があったと考えられている古代の火星の想像図
【▲ 表面に水があったと考えられている古代の火星の想像図(Credit: Ittiz/Wikimedia Commons)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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