
2025年9月で打ち上げから48年となる、NASA=アメリカ航空宇宙局の惑星探査機「ボイジャー1号」。
地上のアンテナの改修作業にともない、2025年5月から2026年2月にかけてコマンドがほとんど送信できなくなる前に、スラスターの復旧作業が行われました。
ボイジャー1号には機体のロール運動を制御するスラスターが2セット搭載されていて、ヒーターに問題が生じたメインからバックアップへの切り替えが2004年に行われています。
メインのスラスターの復旧を目指した運用チームは、2025年3月、ヒーターを再起動することに成功しました。
稼働中のスラスターは2025年秋にも配管の詰まりで使えなくなる可能性があるため、メインのスラスターを再び使用したいと考えているということです。
なお、ボイジャー1号は2025年5月15日時点で太陽から約167天文単位(約250億km)離れていて、通信には片道だけでも約23時間3分が必要です。

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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