
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

【▲ 「ハミルトンの天体」(右下)と別の像(右上)の拡大図(Credit: LEAD AUTHOR: NASA, ESA, Richard E. Griffiths (UH Hilo); CO-AUTHOR: Jenny Wagner (ZAH); IMAGE PROCESSING: Joseph DePasquale (STScI))】
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、通称「ハミルトンの天体(Hamilton’s Object)」です。発見者である天文学者ティモシー・ハミルトン(Timothy Hamilton)にちなんで名付けられました。
まるで鏡に映したような対象的な形状と、ほぼ直線に伸びる構造が特徴的です。
Source
- Image Credit: LEAD AUTHOR: NASA, ESA, Richard E. Griffiths (UH Hilo); CO-AUTHOR: Jenny Wagner (ZAH); IMAGE PROCESSING: Joseph DePasquale (STScI)
- sorae - ハッブル宇宙望遠鏡の観測データから発見された謎の天体、その正体は?
この奇妙な姿は、約110億光年彼方にある銀河の像が、前景の銀河団による重力レンズ効果による影響を受けたものです。
その銀河団は約70億光年先に位置し、内部に分布する大量の暗黒物質(ダークマター)の重力が空間をゆがめています。銀河はその“レンズの波紋”(カウスティック)上に偶然重なったため、私たちには引き伸ばされた二つの像が対になって見えているのです

なお、研究グループは、この銀河が星形成領域をともなう横を向けた棒渦巻銀河ではないかと考えています。
編集/sorae編集部