
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
「人類のすべてが、この淡い点のなかに詰まっているのです」
今回は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機ボイジャー1号が撮影した「ペイル・ブルー・ドット(Pale Blue Dot:淡く青い点)」を改めて紹介します。
1990年2月14日、ボイジャー1号は地球からおよそ60億km離れた場所で、地球を含む6つの惑星の写真を撮影しました。これらの画像は太陽系の「家族写真」とも呼ばれ、そのなかには「ペイル・ブルー・ドット(Pale Blue Dot:淡く青い点)」として知られる地球の姿も含まれていました。
1980年11月に土星の接近観測を終えたボイジャー1号は、その後も観測を続けていましたが、探査機としての寿命を延ばすため、カメラをシャットダウンすることになりました。このとき、当時ボイジャー計画に携わっていた天文学者のカール・セーガンが、カメラを停止する前に「太陽系の家族写真(Family Portrait of the Solar System)」を撮影することを提案しました。
この「太陽系の家族写真」には、金星、地球、木星、土星、天王星、海王星、そして太陽が収められています。そのなかでも、ごく小さく捉えられた地球の姿が「ペイル・ブルー・ドット」と名づけられたのです。
冒頭の画像は、ペイル・ブルー・ドット撮影から30周年を記念し、最新技術で再処理され、2020年2月に公開されたものです。なお、NASAは2025年2月18日に「Our Pale Blue Dot」というタイトルで改めてこの画像を紹介しています。
ボイジャー計画について
ボイジャー計画(Voyager program)は、NASAが1977年に打ち上げた2機の無人探査機ボイジャー1号と2号による太陽系外縁部の探査ミッションで、木星や土星を含む外惑星の詳細な観測を行い、現在は太陽圏を超えて星間空間の探査を続けています。
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編集/sorae編集部