(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ボイジャー1号」が撮影した「ペイル・ブルー・ドット(Pale Blue Dot:淡い青い点)」として知られる画像です。この画像は、1990年に公開されたペイル・ブルー・ドットの30周年を記念し再処理したもので、2020年2月に公開されました。
1980年11月に土星の接近観測を終えたボイジャー1号はその後も観測を続けていましたが、探査機としての寿命を延ばすべく、カメラをシャットダウンすることになりました。このとき、当時ボイジャー計画に携わっていた天文学者のカール・セーガンによって、シャットダウンする前のカメラを使って「太陽系の家族写真(Family Portrait of the Solar System)」を撮影することが提案されます。
カメラのシャットダウン直前に実施されたボイジャー1号による太陽系の家族写真撮影では、金星、地球、木星、土星、天王星、海王星、そして太陽が写されました(水星は太陽に近すぎ、火星は散乱した太陽光にまぎれてしまい、冥王星は暗すぎたために写すことができませんでした)。地球が写った「ペイル・ブルー・ドット」と呼ばれる画像は、全部で60枚撮影された写真の1つとなります。
(中略)
「人類のすべてが、この淡い点のなかに詰まっているのです」
ボイジャー計画について
ボイジャー計画(Voyager program)は、NASAが1977年に打ち上げた2機の無人探査機ボイジャー1号と2号による太陽系外縁部の探査ミッションで、木星や土星を含む外惑星の詳細な観測を行い、現在は太陽圏を超えて星間空間の探査を続けています。
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編集/sorae編集部