以前より湧き出す熱水や水の氷などが観察されていた「準惑星ケレス」ですが、今回新たに研究者によって「有機化合物」の存在が確認されました。有機化合物は地上の生命体に必要不可欠なことから、今後は同準惑星での生命探査への期待が高まります。
今回の有機化合物は、探査機「ドーン」の可視・赤外マッピング分光計によって観測されました。ケレスでは以前から塩分やアンモニアなども観測されており、サウスウエスト・リサーチ・インスティチュートのシニアリサーチサイエンティストのSimone Marchi氏は「ケレスは生命に必要な重要な成分を含んでいる」と声明にて語っているのです。
また、有機化合物が発見されたのはケレスの北半球に位置する、Ernutetクレーターのそば。有機化合物の組成はまだはっきりしませんが、タールに近いグループに含まれると予測されています。また研究者は、この有機物は隕石などで運ばれてきたのではなくケレスで生成されたのではないかと考えているのです。
ケレスは45億年前に誕生したと予測されており、その観測は地球生命の誕生の理解に役立つことが期待されています。火星探査も含め、人類による生命探査はますます盛んになろうとしています。
Image Credit: NASA
■‘Key ingredients for life’ found on dwarf planet Ceres
http://www.theverge.com/2017/2/16/14642506/organic-compounds-ceres-dwarf-planet-dawn
■There Are Organic Molecules on the Dwarf Planet Ceres
http://www.popularmechanics.com/space/solar-system/news/a25235/ceres-organics/