
株式会社QPS研究所は2026年2月12日付で、同社の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「QPS-SAR 5号機」、愛称「ツクヨミ-I」の商用運用を再開すると発表しました。
ツクヨミ-Iは2024年に通信系の不具合が発生し、一時はサービス運用が危ぶまれていましたが、復旧作業を経て今回の商用運用再開に至りました。

衛星の通信系送信部で不具合
ツクヨミ-Iは2023年12月にアメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)の「Electron(エレクトロン)」ロケットで打ち上げられ、2024年1月には初画像が公開されましたが、2024年9月に通信系の送信部で不具合が確認されたことがQPS研究所から発表されていました。
不具合の原因は宇宙空間における放射線の偶発的な影響による電気系統の故障とみられており、発表の時点では同衛星の継続的なサービス運用に支障が生じる見込みとされていました。
通信復旧と画像の再取得に成功
対応策を検討し続けたQPS研究所は、不具合が確認された系統を介さない方法でツクヨミ-Iと通信を行うことに成功したと、10か月後の2025年7月に発表。2025年8月には再びSAR画像を試験的に取得することに成功しており、衛星の姿勢制御や電源系が正常に稼働していること、通信系は復旧傾向にあることが発表されていました。
その後は取得画像の品質検証をクリアし、ミッション運用が可能であると判断されたことから、今回の商用運用再開に至りました。今後のツクヨミ-Iは、アーカイブ画像の取得から商用利用を行うということです。

QPS-SARシリーズについて
QPS研究所は地球上の任意の地点を平均10分間隔の“ほぼリアルタイム”で観測することを目指しており、12の軌道に3機ずつ・合計36機の小型SAR衛星で構成された衛星コンステレーション(地球観測や通信サービス提供などを連携して行うための人工衛星群)の構築を進めています。SARは電波を用いるため、雲などの影響を受けにくく、昼夜を問わず地表を観測できる点が特徴です。
なお、QPS-SARシリーズの愛称は日本神話の神様の名前を借りて命名されており、ツクヨミ-Iは月読命(ツクヨミノミコト)にちなんで命名されています。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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参考文献・出典
QPS研究所 - 小型SAR衛星QPS-SAR5号機「ツクヨミ-Ⅰ」商用運用の再開に関するお知らせ
























