今からちょうど1年前の2018年11月、NASAの米無人宇宙探査機ボイジャー2号太陽圏を離脱。ボイジャー1号と共に太陽圏を離脱した2つ目の人工物となりました。

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現在もなおデータを送り続けているボイジャーですが、太陽圏を離脱する際のボイジャー2号の計測データを分析しまとめた論文が2019年11月4日に英科学誌「Nature Astronomy」誌にて掲載されました。

ボイジャー2号が、太陽から放出されるプラズマが及ぶ範囲である太陽圏を抜け、星間空間に到達するに際に計測されたデータと、既に太陽圏を離脱しているボイジャー1号の計測データを比較・分析することで、境界付近の謎の解明に大きく貢献したことになります。

ボイジャー2号が計測したデータでは、星間空間に近づくにつれて太陽から放出されるプラズマが減速し、密度や温度が上昇する一方、星間空間側のプラズマは低温であることも観測。この現象は、太陽風と星間物質が衝突する接触範囲によるものと考えられます。また、ボイジャー2号が星間空間に到達したのは太陽から約178億kmの位置であり、ボイジャー1号との差は約5億kmであることも分かりました。

また「Nature Astronomy」では、粒子の漏れと言った新たな謎やボイジャー1号2号は太陽圏を越えているが星間空間に達していないのでは、という内容にも触れています。
soraeでは、ボイジャー1号2号による観測データの詳しい解説を追ってお届けします。

 

関連:「ボイジャー2号」いよいよ太陽圏脱出へ。打ち上げから約40年

Image/Source: NASA

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