インド宇宙研究機関(ISRO)は1月20日13時1分(日本時間)、航法衛星「IRNSS-1E」を搭載した「PSLV」ロケットを、サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げた。

ロケットは順調に飛行し、打ち上げから18分43秒後に衛星を分離し、予定通りの軌道に投入した。

「IRNSS」はインド周辺地域を対象とした衛星測位システムで、今回打ち上げられたIRNSS-Eで5機目となる。インド周辺限定であるため、全地球測位システムではなく、また発信する信号は米国のGPSと互換性をもつように造られているなど、日本が構築を目指している準天頂衛星システムに近い。

IRNSSの衛星は、静止軌道と、傾斜地球同期軌道(静止軌道から軌道傾斜角を傾けた軌道)の大きく2つの軌道に投入され、今回打ち上げられたIRNSS-Eは傾斜地球同期軌道に投入された。

打ち上げ時の質量は1425kgで、設計寿命は12年が予定されている。

PSLVはISROが運用するロケットで、PSLVとはPolar Satellite Launch Vehicleの頭文字から取られており、極軌道への打ち上げに特化したロケットとなっている。今回で33機目の打ち上げとなり、実運用に入ってからは30機目の打ち上げとなった。試験機と実運用機のそれぞれ1号機以外に失敗はなく、29機連続成功という安定した打ち上げを続けている。

 

Image Credit: ISRO

■PSLV-C31 Successfully Launches India's Fifth Navigation Satellite IRNSS-1E - ISRO
http://isro.gov.in/update/20-jan-2016/pslv-c31-successfully-launches-indias-fifth-navigation-satellite-irnss-1e