【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)


火星の岩石をクローズアップ。細かい部分までよく分かる貴重な画像

アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、火星探査車「Perseverance」が撮影したRAW画像を日々更新しています。今回ご紹介するのは、Perseveranceのミッション第217週にあたる2025年4月15日に撮影された1枚です。

※…2025年4月15日はPerseveranceのミッション1476ソル目にあたります。1ソル(Sol)は火星の1太陽日を指し、地球時間で約24時間40分に相当します。

Source
  • Image Credit: NASA/JPL-Caltech
  • NASA - Mars Perseverance Sol 1476: WATSON Camera

 

今回の画像は、Perseveranceのロボットアーム先端に搭載されたカメラ「WATSON(ワトソン:Wide Angle Topographic Sensor for Operations and eNgineering)」によって、火星表面の岩石が至近距離から撮影されたものです。

この画像をさらに拡大して見てみると、岩石のリアルな質感や割れ目、筋状の構造などがはっきりと確認できます。また、写っている粒子の大きさから、WATSONが火星の地表にかなり近づいて撮影されたことが推測され、写っている範囲は数cm程度であると考えられます。

Perseveranceには、さまざまな観測装置や複数のカメラが搭載されており、生物活動の痕跡を探すだけでなく、火星の地質学的歴史の検証も日々行われています。

※…WATSONは、以下の画像の右側にある「SHERLOC」の箇所に搭載されています。

火星探査車Perseveranceとは

Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。

火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)
【▲ 火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

 

編集/sorae編集部

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