北極の海氷域面積 衛星観測史上最小を記録

北極海を白く覆う海氷。

その面積が人工衛星による観測が始まって以来最小になったことを、JAXA=宇宙航空研究開発機構と国立極地研究所が発表しました。

北極の海氷域は毎年拡大と縮小を繰り返し、3月頃に最も広くなります。

今シーズンは2025年3月20日に、年間最大面積の1379万平方kmを記録しました。

これまでの最小だった2017年3月5日の記録を、今シーズンは13万平方km下回り、人工衛星での観測開始以来最も小さい値だったということです。

分析には水循環変動観測衛星「しずく」などのデータが使用されました。

北極の海氷域面積減少は地球規模の気候変動と関連があり、今後も継続的なモニタリングと分析が必要とされています。

水循環変動観測衛星「しずく(GCOM-W)」のCGイメージ(Credit: JAXA)
【▲ 水循環変動観測衛星「しずく(GCOM-W)」のCGイメージ(Credit: JAXA)】
左:2025年3月20日の北極海の海氷密接度分布。白い部分が海氷域。右:1979年から2025年までの47年間における北極海氷域面積の変化を示したグラフ。青の実線は2025年3月20日、赤の実線は2017年3月5日、黒の実線は2012年、黒の破線は2010年代平均をそれぞれ示す(Credit: 国立極地研究所/JAXA)
【▲ 左:2025年3月20日の北極海の海氷密接度分布。白い部分が海氷域。右:1979年から2025年までの47年間における北極海氷域面積の変化を示したグラフ。青の実線は2025年3月20日、赤の実線は2017年3月5日、黒の実線は2012年、黒の破線は2010年代平均をそれぞれ示す(Credit: 国立極地研究所/JAXA)】

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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