宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業株式会社は5月18日1時39分、第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)と韓国多目的実用衛星3号機「アリラン3号」(KOMPSAT-3)を載せたH-IIAロケット21号機を、鹿児島県種子島宇宙センターから打ち上げた。
打ち上げられたH-IIAロケットは順調に飛行し、打ち上げから約2分後に固体ロケットブースタを切り離し、打ち上げから16分後に「アリラン3号」、約23分に「しずく」を所定の軌道に投入し、打ち上げが成功した。H-IIAロケットの打ち上げは昨年12月以来、約5ヶ月ぶり。
「しずく」は地球観測衛星で、重さ約1900kg。太陽同期準回帰軌道に投入された後、高性能マイクロ波放射計を使って、地球の水循環と気候変動を観測する。一方、「アリラン3号」は韓国が打ち上げた「アリラン1号」と「アリラン2号」の後続機で、直径2m、重さ約800kg。高解像度の光学機器を搭載し、軌道上から画像を撮影し、地理情報解析や環境観測などを行う。
なお、今回の打ち上げはH-IIAロケットにとって21回目の打ち上げで、2003年11月の失敗以来、15回目の連続打ち上げ成功である。また、今回はH-IIAロケットにとって、初の商業衛星の打ち上げ成功でもある。
■H-IIAロケット21号機による第一期水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W1)および韓国多目的実用衛星3号機(KOMPSAT-3)の打上げ結果について
http://www.jaxa.jp/press/2012/05/20120518_h2af21_j.html