惑星状星雲「NGC 6302」、別名「バタフライ星雲」(Credit: NASA, ESA, and J. Kastner (RIT))

【▲惑星状星雲「NGC 6302」、別名「バタフライ星雲」(Credit: NASA, ESA, and J. Kastner (RIT))】

こちらは「さそり座」の方向およそ4000光年先にある「NGC 6302」、別名「バタフライ星雲」と呼ばれる惑星状星雲です。画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」による可視光線・赤外線・紫外線の観測データをもとに作成されました。

惑星状星雲とは、太陽のように超新星爆発を起こさない比較的軽い恒星が赤色巨星になった頃に周囲へ放出したガスによって形成された天体で、赤色巨星から白色矮星へと進化していく熱い中心星が放射する紫外線によってガスが電離することで輝くとされています。アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、NGC 6302の蝶の羽のように見える部分はガスが摂氏2万度以上に加熱されている領域で、時速60万マイル(約96万6000km)以上という速度で広がっているといいます。

このバタフライ星雲の壮大な眺めを「音」に変換して30秒ほどの短い動画にまとめた作品を、NASAのゴダード宇宙飛行センターが公開しています。まずはその音をお楽しみ下さい。

▲Sonification of the Butterfly Nebula▲
(Credit: Sonification: SYSTEM Sounds (M. Russo, A. Santaguida))

音で表現されたバタフライ星雲は、オルゴールのように画像の縦方向を音の高さ・横方向を時間の流れに置き換えた上で、音の強弱で明るさを表現。また、天体の違いを聞き取れるように、星雲と星々には異なる音色が割り当てられています。このように非言語音を使って画像などの情報を伝える手法は「ソニフィケーション」(可聴化)と呼ばれています。

なお、NASAはこれまでにも天体画像を音に変換した作品を幾つか公開しています。こちらの動画はその一つで、2014年に公開された「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド(2014)」(Hubble Ultra Deep Field (2014))を音に変換したもの。ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたおよそ1万もの銀河を地球から近い順に表示しつつ音を鳴らすというシンプルなもので、宇宙の広大さと歴史の長さを視覚と聴覚の両方で感じることができます。

▲Sonification of Hubble Ultra Deep Field (2014)▲
※動画中の1 Billion Years=10億年。Credit: Sonification: SYSTEM Sounds (M. Russo, A. Santaguida))

関連:聴いてみよう! ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した無数の銀河を「音」に変換

 

Image Credit: NASA, ESA, and J. Kastner (RIT)
Sonification Credit: SYSTEM Sounds (M. Russo, A. Santaguida)
Source: ゴダード宇宙飛行センター
文/松村武宏

 オススメ関連記事