プレアデス星団を見たことはありますか?
プレアデス星団は日本では秋から春にかけて観測することができる有名な散開星団です。街灯りが少なく薄暗いところならば、双眼鏡を使わなくても見ることが可能です。さらに、もっと暗い場所で長時間露光して写真を撮ると、プレアデス星団を取り巻く塵の雲(星間ダスト)がはっきりと見えてきます。その見た目の大きさは満月の数倍にもなるほどです。
プレアデス星団は「七人姉妹」や「M45」とも呼ばれており、地球から約400光年離れた「おうし座」の方向に位置しています。プレアデスの語源となったギリシア神話では「七人姉妹」ですが、人によっては6個以下、または7個以上に見えるなど、視力を確認することにも用いられてきたといいます。実際には多くの星で構成される星団で、主に目立つ星が7個ですが双眼鏡や望遠鏡で確認すると数十個以上の白く光る星を確認することができます。
また、プレアデス星団は昔から日本でもよく知られていて、「昴(すばる)」や「六連星(むつらぼし)」などの名前で親しまれてきました。有名な清少納言の『枕草子』でも「すばる」について触れられています。たまには平安時代の星空に想いを馳せてみるのもいいかもしれませんね。
Image Credit: Raul Villaverde Fraile
Source: APOD
文/吉田哲郎