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スカパーJSAT、「アルテミスII」のOrion宇宙船からの信号受信・測定に成功

スカパーJSAT株式会社は2026年4月3日、NASA(アメリカ航空宇宙局)の有人月ミッション「Artemis II(アルテミスII)」において、日本時間4月2日に打ち上げられた宇宙船「Orion(オリオン、オライオン)」からの一方向ドップラー測定信号の受信・測定に成功したと発表しました。アジアの民間企業として、アルテミスIIの地上局パートナーに選定されたのは同社のみです。

Orion宇宙船からの信号を初めて受信した瞬間のスカパーJSAT地上局運用室の様子。モニターには「2026-04-02」の日付が表示され、スタッフが拍手やガッツポーズで成功を喜んでいる(Credit: スカパーJSAT)
【▲ 初受信時の様子(Credit: スカパーJSAT)】

Orion宇宙船の追跡にアンテナ3基を活用

一方向ドップラー測定とは、宇宙船から送信された電波を地上局で受信し、その周波数の変化から速度や軌道の情報を推定する技術です。宇宙船の追跡やミッションの安全性確保に用いられます。

スカパーJSATは、保有する3基の13.5mアンテナ設備を活用して、日本時間4月3日未明からミッション終了までOrionの追跡を実施します。対象となる飛行領域は、地球周回軌道からシスルナ空間にまで及びます。取得した追跡データは、ミッション終了後にNASAへ提供される予定です。

今回使用されている地上局設備は、同社が民間向け近地球追跡ネットワークサービス「JSAT Space Line」で運用してきたものです。月探査ミッションでの活用は今回が初めてで、地球近傍だけでなくシスルナ空間でも同社の地上局運用技術が有効に機能することを示す重要な実績になったとしています。

半世紀超ぶりの有人月飛行を地上から支える

ケネディ宇宙センター39B射点から打ち上げられたSLSロケット。NASAのライブ配信から引用(Credit: NASA)
【▲ ケネディ宇宙センター39B射点から打ち上げられたSLSロケット。NASAのライブ配信から引用(Credit: NASA)】

Artemis IIは、NASAが進めるアルテミス計画で初めての有人ミッションです。4名の宇宙飛行士がOrionに搭乗し、月面着陸は行わず、月の近くを飛行して約10日間で地球へ帰還する試験飛行として進められています。1972年12月の「Apollo 17(アポロ17号)」以来、有人宇宙船が月の近くまで向かう半世紀超ぶりのミッションでもあります。

Orionを搭載した大型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」は、日本時間2026年4月2日にケネディ宇宙センターから打ち上げられました。

スカパーJSATは2026年1月に、NASAからアルテミスIIの地上局に選定されたことを発表しており、今回の信号受信・測定は、実際のミッションで行われた最初の運用実績となります。同社はプレスリリースで、「人類の活動領域が宇宙へと広がる中、当社は宇宙インフラを提供する企業として、その最前線を支え続けてまいります」とコメントしています。

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典