広告
広告
NASAが月周回ミッション「アルテミスII」の第2回打ち上げリハーサルを完了

NASA(アメリカ航空宇宙局)は現地時間2026年2月19日深夜、有人月周回ミッション「Artemis II(アルテミスII)」に向けた第2回ウェットドレスリハーサル(WDR)が成功裏に完了したことを発表しました。

アメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターで実施されたWDRは、実際の打ち上げ時と同じ手順で推進剤を充填する重要なリハーサルであり、早ければ2026年3月にも実施されるArtemis IIミッションの打ち上げに向けて大きな前進となることが期待されます。

ケネディ宇宙センター39B射点にあるArtemis II(アルテミスII)ミッションのSLS(スペース・ローンチ・システム)。2026年2月1日撮影(Credit: NASA/Ben Smegelsky)
【▲ ケネディ宇宙センター39B射点にあるArtemis II(アルテミスII)ミッションのSLS(スペース・ローンチ・システム)。2026年2月1日撮影(Credit: NASA/Ben Smegelsky)】

極低温推進剤の充填テストをクリア

NASAによると、2026年1月末~2月にかけて実施された第1回WDRに続き、今回のWDRでも大型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」に70万ガロン以上の極低温推進剤(液体水素と液体酸素)が実際に充填されました。

また、有人宇宙船「Orion(オリオン、オライオン)」のハッチ閉鎖手順の確認や、打ち上げ直前のカウントダウン手順である「ターミナルカウント」も2回実施されています。

特に注目されたのは、第1回WDRで課題となっていた液体水素の取り扱いです。NASAによれば、燃料をロケットへ送る接続部に設置された新しいシールの効果により、水素ガス濃度は許容範囲内に収まりました。

一方、テスト中に発射管制センターとの地上通信が一時的に途絶するトラブルも発生しましたが、バックアップの通信手段へ移行することで、安全に充填作業を継続できたということです。

打ち上げに向けた最終準備へ

今後、技術者チームは今回のデータを詳細に分析するとともに、SLS側の飛行中断システムの再テストなどといった最終的な作業を進めます。

また、NASAはアメリカ東部標準時2026年2月20日11時(日本時間翌21日1時)から記者会見を開催する予定です。今回のWDRの詳細な結果とともに、Artemis IIミッションの打ち上げ予定日などが発表されるか注目されます。

一方、Artemis IIのクルー4名は2026年3月の打ち上げ可能期間(ローンチウィンドウ)に向けて、2月20日の後半からテキサス州ヒューストンで隔離期間に入る予定です。これは打ち上げ前の疾病リスクを最小限に抑え、スケジュールに柔軟性を持たせるための標準的な手続きとなります。

WDRの詳しい内容やリハーサルの流れについては、以下の関連記事もあわせてご参照ください。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

関連記事

参考文献・出典