地球スイングバイ最中の「みお」
地球最接近の2時間ほど前、高度1万9000km付近で撮影された地球の画像(左上)。インド洋とその周辺などが写っている(Credit: ESA/BepiColombo/MTM)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月21日、水星磁気圏探査機「みお」の地球スイングバイ実施結果を公開しました。

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地球スイングバイとは、地球に接近し重力を利用して進路を変える方法。「みお」は目標どおり約5km/sの減速を行いながら、日本時間2020年4月10日13時24分57秒に地球に最接近し、南大西洋上空の 12,689km を通過。その後、ESA深宇宙ネットワーク局の探査機運用により、現在「みお」の状態は正常であることが確認されています。

最接近時の地球とBepiColombo探査機のイメージ図(Credit: JAXA ※探査機イラスト:石川雅之氏)

また、地球スイングバイ前後に電気推進モジュール(Mercury Transfer Module: MTM)に搭載されたモニタカメラ(MCAM)を利用して撮影した接近および遠ざかる地球の画像も公開されています。

スイングバイ時にMTM搭載MCAMが捉えた地球の姿(Credit:ESA/BepiColombo/MCAM)

「みお」は今後、定期的な機能確認を行いながら金星の重力を利用するなど合計8回のスイングバイを経て、5年後の2025年に水星軌道に投入する計画になっています。なお、次回の第1回の金星スイングバイは2020年10月15日に実施される予定です。

今回の地球スイングバイについて、BepiColombo プロジェクトチームプロジェクトマネージャ 小川博之は「予定通り金星に向かう軌道に乗りました。無事に地球スイングバイ運用できましたこと、関係の皆様に深く感謝いたします。また SNS 上で応援や地上観測をしていただき誠にありがとうございました。メンバー全員がとても感動し、勇気づけられました。次の金星スイングバイに向けてメンバー一同気を引き締めて臨む所存です。ご協力・応援よろしくお願いいたします。」とコメントしています。

 

Source: JAXA

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