
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2018年10月30日(現地時間)、ケプラー宇宙望遠鏡の燃料が尽き、運用を停止すると発表しました。
ケプラーは、惑星が恒星の前を通過する際に生じる明るさの変化を観測する「トランジット法」を用いて、多数の系外惑星を発見してきました。その中には、生命が存在する可能性のある「ハビタブル惑星」も複数含まれています。
ここ数ヶ月間、ケプラーの燃料レベルは低下しており、運用期間を延長するためのあらゆる対策が講じられてきました。しかし、燃料が完全に枯渇したことにより、望遠鏡の向きを変更したり、地球にデータを送信することができなくなりました。
ただし、ケプラーの運用が停止しても、その観測データは引き続き分析が進められます。さらに、そのミッションは後継機である「TESS(トランジット系外惑星探索衛星)」によって引き継がれ、系外惑星の探査は今後も続いていきます。
- NASA惑星探査衛星「TESS」、正式稼働を開始(2018年7月30日)
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- Image Credit: NASA
- space.com - RIP, Kepler: NASA's Revolutionary Planet-Hunting Telescope Runs Out of Fuel
文/塚本直樹 編集/sorae編集部