
(引用元:NASA)
幻想的な火星の夕暮れ時の雲の映像をどうぞ。
こちらは、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査車「キュリオシティ(Curiosity)」が撮影した、夕暮れ時に見られる幻想的な夜光雲です。2025年1月17日(キュリオシティのミッション4426ソル目)に、キュリオシティのマストにある「Mastcam」を用いて撮影したもので、雲の色をより見やすくするため、色の強調処理が施されています。
NASAによると、この映像の左上・右上・右下の端が欠けているのは、Mastcamのカラーフィルターホイールに不具合が生じているためだということです。
- Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS/SSI
- NASA - Curiosity Views Twilight Clouds
(動画が再生できない方はこちらから)
もともとは約16分間の撮影データですが、公開されている動画は再生速度を約480倍に速めたもので、数回のループ編集がされています。NASAは「4回ループさせている」と解説していますが、実際には8回ほどループさせているようにも見えます。
動画の上部には、二酸化炭素の氷でできた筋状の雲が映っています。この雲は高度60~80kmにあると推定されており、気温が上昇すると蒸発してしまうため、状況によっては高度50km付近まで降下することもあるといいます。いっぽうで、動画の下部にかすかに見える雲は、水の氷でできたもので、高度約50kmに位置していると考えられています。
なお、キュリオシティは2019年、2021年、2023年にも同様に夜光雲の観測を実施しています。
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編集/sorae編集部