ロケットラボ、QPS研究所の小型SAR衛星「クシナダ-I」を打ち上げ

アメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)は日本時間2025年8月5日に「Electron(エレクトロン)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた人工衛星はロケットから無事に分離されたことを、Rocket Labが報告しています。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

打ち上げ情報:Electron (The Harvest Goddess Thrives)

  • ロケット:Electron
  • 打ち上げ日時:日本時間 2025年8月5日13時10分
  • 発射場:ロケットラボ 第1発射施設(ニュージーランド、マヒア半島)
  • ペイロード:QPS-SAR 12号機(クシナダ-I)

QPS-SAR 12号機について

ペイロードの「QPS-SAR 12号機」、愛称「クシナダ-I」は、株式会社QPS研究所の小型SAR(合成開口レーダー)衛星です。同社は36機の小型SAR衛星で構成された衛星コンステレーションの構築を目指しており、直近では2025年6月に「QPS-SAR 11号機(ヤマツミ-I)」を軌道に投入しています。

QPS-SARシリーズはその役割や投入される軌道によって愛称が異なります。技術実証機だった1号機と2号機はそれぞれ「イザナギ」「イザナミ」と命名されましたが、3号機以降の商用機は軌道ごとに「アマテル」「ツクヨミ」「スサノオ」「ワダツミ」「ヤマツミ」と命名されてきました。

今回打ち上げられる12号機は新たな軌道に投入されるため、『農業を司る「五穀豊穣」の女神として崇められ、稲作の繁栄や自然保護に深く関わっている』(QPS研究所のプレスリリースより)と言われる日本神話の神様の名前を借りて「クシナダ」と命名したということです。

また、Rocket LabのQPS-SAR 12号機打ち上げミッションの名称も、衛星の愛称にちなんで「The Harvest Goddess Thrives」と命名されています。

関連画像・映像

QPS-SAR 12号機「クシナダ-I」を搭載して打ち上げられたElectronロケット。Rocket Labのライブ配信から(Credit: Rocket Lab)
【▲ QPS-SAR 12号機「クシナダ-I」を搭載して打ち上げられたElectronロケット。Rocket Labのライブ配信から(Credit: Rocket Lab)】
ロケット飛行中のQPS-SAR 12号機「クシナダ-I」の様子。Rocket Labのライブ配信から(Credit: Rocket Lab)
【▲ ロケット飛行中のQPS-SAR 12号機「クシナダ-I」の様子。Rocket Labのライブ配信から(Credit: Rocket Lab)】
QPS研究所の小型SAR衛星「QPS-SAR」のCGイメージと12号機「クシナダ-I」のミッションマーク(Credit: QPS研究所)
【▲ QPS研究所の小型SAR衛星「QPS-SAR」のCGイメージと12号機「クシナダ-I」のミッションマーク(Credit: QPS研究所)】
Rocket LabによるQPS-SAR 12号機「クシナダ-I」打ち上げミッション「The Harvest Goddess Thrives」のミッションパッチ(Credit: Rocket Lab)
【▲ Rocket LabによるQPS-SAR 12号機「クシナダ-I」打ち上げミッション「The Harvest Goddess Thrives」のミッションパッチ(Credit: Rocket Lab)】

 

文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部

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参考文献・出典