ロシア連邦宇宙局はバイコヌール現地時間6月25日23時28分(日本時間26日2時28分)、地球観測衛星レスールスPを搭載したソユーズ2.1bを、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地の31/6発射台から打ち上げた。離昇から10分後、衛星は所定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。
レスールスPはロシアの地球観測研究センター(NTs OMZ)が運用する地球観測衛星で、高解像度カメラ、広角カメラ、そしてハイパースペクトルカメラの3種類のカメラで地表を撮影することができ、ロシアの各省庁や民間企業、海外の顧客に提供、販売される。その中にはロシア国防省も含まれており、軍事偵察衛星としても活用される。
レスールスとは「資源」を意味するロシア語で、この名前を持つ最初の衛星であるレスールスFは1979年に初めて打ち上げられた。レスールスFはゼニートと呼ばれる、ヴォストーク宇宙船を祖とする軍用偵察衛星から派生したものであったが、レスールスPもまた、ヤンターリと呼ばれる軍用偵察衛星のシリーズから派生した衛星である。
開発、製造はTsSKBプログレス社によって行われ、高度約475km、傾斜角約97度の太陽同期軌道で運用され、設計寿命は5年が予定されているが、前任者のレスールスDKは7年以上動き続けており、レスールスPもまた同程度の期間に渡って活動することが予想される。
また現在、レスールスPの2号機、3号機の製造も進められており、それぞれ2014年と2015年に打ち上げが計画されている。
■С космодрома Байконур выполнен запуск космического аппарата «Ресурс-П»
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