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レラティビティスペース「テランR」第2段エンジンの開発試験を完了 2026年後半に初打ち上げへ

アメリカの宇宙企業レラティビティスペース(Relativity Space)は2026年1月14日、開発を進める中型ロケット「テランR(Terran R)」の第2段用真空エンジン「Aeon V」について、打ち上げに必要な一連の開発試験を完了したことを明らかにしました。射場の建設工事も設備据付・内装工事のフェーズに移行しており、2026年後半に予定されている初打ち上げに向けた準備が進んでいます。

テランRの打ち上げイメージ図(Credit: Relativity Space)
【▲ テランRの打ち上げイメージ図(Credit: Relativity Space)】

第2段エンジンの開発試験完了と第1段エンジンの受け入れ試験

同社が1月14日にSNSで公開した情報によると、第2段用の真空エンジン「Aeon V」について、飛行に向けた設計検証や性能確認など、飛行に向けた開発試験を完了しています。第1段用の「Aeon R」エンジンについても、NASAのステニス宇宙センターで飛行用エンジンの受け入れ試験が進行しているとのことです。

レラティビティスペースのロングビーチ工場内に設置されたAeon Rエンジンの実機写真(Credit: Relativity Space)
【▲ レラティビティスペースのロングビーチ工場内に設置されたAeon Rエンジンの実機写真(Credit: Relativity Space)】

また、2026年1月12日に公開された「2025年12月」の月次アップデートでは、初号機用の主燃焼室(MCC)について、2025年12月中にすべて3Dプリント製造を完了したことが報告されています。ステニス宇宙センターには1日で6基のエンジンが同時搬入されるなど試験のペースは加速しており、第1段用Aeon Rの飛行用エンジンは、新たに2基が受け入れ試験を完了しています。現在はスラストストラクチャ(推力構造体)への統合に向けた準備が進められています。

テランRの概要

レラティビティスペースの中型ロケット「テランR」の構造図。左から右へ、Aeon Rエンジン、ランディングレッグ(着陸脚)、第1段、エアロストレーキ、インターステージ、グリッドフィン、第2段、Aeon Vエンジン、ペイロードフェアリングの各部が示されている(Credit: Relativity Space)
【▲ レラティビティスペースの中型ロケット「テランR」の構造図。左から右へ、Aeon Rエンジン、ランディングレッグ(着陸脚)、第1段、エアロストレーキ、インターステージ、グリッドフィン、第2段、Aeon Vエンジン、ペイロードフェアリングの各部が示されている(Credit: Relativity Space)】

テランRは全高約86.6m、直径約5.4mの2段式ロケットで、第1段に「Aeon R」エンジン13基、第2段に真空用「Aeon V」エンジン1基を搭載します。推進剤には液体酸素とメタンを使用します。

地球低軌道(LEO)への打ち上げ能力は、第1段を回収・再使用する構成で約2万3500kg、使い捨て構成では約3万3500kgとされています。第1段は垂直着陸による回収と再使用が計画されています。

大型金属3Dプリンター「Stargate」とテランRの製造方針

レラティビティスペースの大きな特徴は、独自に開発した大型金属3Dプリンター「Stargate(スターゲイト)」を軸にしたロケット製造です。Stargateはワイヤーアーク式の指向性エネルギー堆積(DED)技術を採用した装置で、第4世代モデルでは最大約36.5m × 約7.3mの範囲で金属部品を造形可能です。同社はカリフォルニア州ロングビーチに約9万3000平方メートルの工場「The Wormhole」を構え、年間最大45機のロケット生産能力を見込んでいます。

前身の小型ロケット「テラン1」では機体質量の約85%を3Dプリントで製造していましたが、テランRではその比率が変わっています。同社は当初、テランRでも90%以上の3Dプリント化を目標としていましたが、開発の過程で推進剤タンクのドーム部分の印刷に課題が生じたことなどから、2023年以降に「ハイブリッド製造」方式に移行しました。現在、タンクのドーム部分は外部企業から調達する従来型のアルミニウムリチウム合金製に切り替えられ、フェアリングやCOPV(複合材巻き圧力容器)なども外部パートナーから調達されています。一方で、Aeon Rエンジンをはじめとする複雑な形状の部品では引き続き3Dプリント技術が活用されており、同社によるとAeon Rエンジンは設計から認定まで14か月で開発を完了したとのことです。

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典