NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年11月24日付で、ISS=国際宇宙ステーションに結合されていたCygnus(シグナス)補給船運用23号機を分離したと発表しました。
といっても、今回のCygnus補給船のミッションが終了したわけではなく、数日後には再びISSに結合される予定なのだといいます。
こちらの画像は、現在ISSで長期滞在中のJAXA=宇宙航空研究開発機構の油井亀美也宇宙飛行士が撮影したCygnus補給船。
皆さん、おはようございます!
木曜日のソユーズくんのドッキングに備えて、シグナスくんが邪魔にならない位置に移動しています。
その位置が、まるでHTV-Xくんと手を繋いで踊っている様で、こちらまで楽しい気持ちになります。
そんな2人とみたバハマの海が美しすぎたので皆さんと共有しますね! pic.twitter.com/IjbrvYPfZP— 油井 亀美也 Kimiya.Yui (@Astro_Kimiya) November 25, 2025
日本時間2025年11月26日朝にSNSのXへ投稿されたものですが、ISSのロボットアーム「Canadarm2(カナダアーム2)」に把持されたままのCygnus補給船が、日本の新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」と並んで写っています。
大型化したCygnusを接近するSoyuzの経路から遠ざけるため
NASAによると、Cygnus運用23号機を一時分離した理由は、日本時間2025年11月27日に打ち上げが予定されているロシアの有人宇宙船「Soyuz(ソユーズ)MS-28」の到着に備えるためです。

2025年9月にISSへ到着したCygnus運用23号機は、ISSのアメリカ区画にあるモジュールのうち、ロシア区画に隣接した第1結合部「Unity(ユニティ)」の下部に結合されていました。
一方、間もなく打ち上げられるSoyuz MS-28宇宙船は、Unityのすぐ近くに位置するロシア区画の小型研究モジュール1「Rassvet(ラスベット、ラスヴェット)」にドッキングすることになっています。
Soyuz宇宙船がCygnus補給船の係留中にRassvetへドッキングしたことは過去にもありましたが、今回のCygnus運用23号機は「Cygnus XL」と呼ばれる大型化したバリエーションであることがポイントです。

Cygnus XLの全長は、従来型と比べて1.5mほど延長された8m。与圧貨物モジュールの容積は約1.3倍の36立方mに拡大し、最大5トンの補給物資を搭載することが可能です。
しかし全長が長くなったことで、Unity下部に結合されるCygnus XLは、ドッキングのためISSに接近するSoyuz宇宙船の経路に機体の一部がより近付くことになりました。
ドッキングする宇宙船は真っすぐ接近してくるのではなく、ISSとの相対的な位置や速度をスラスターを噴射することで調整しながら近付いてきます。
スラスターの燃焼ガスがかかってしまう可能性や、万が一にも衝突してしまうリスクを考慮すると、理想的な経路からある程度の範囲内は安全を確保する必要があるのです。



そのため、Cygnus運用23号機は2025年9月の打ち上げ前の時点で、Soyuz MS-28宇宙船が到着する前に一時的に分離を解除して、ロシア区画から遠ざけておく対策が検討されていました。
この方法が実施できないと判断した場合には、廃棄する物品を可能な限り搭載した上で、2025年11月のうちにISSを離脱させることも検討していたといいます。
Soyuz MS-28は日本時間2025年11月27日18時27分に打ち上げられ、約3時間後の同日21時半頃にはISSに到着する予定。Cygnus運用23号機はその後に改めてUnityに結合されるということです。
文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NASA - Soyuz Rocket Rolls Out as Cygnus Parks Away from Station
- NASA - Week Wraps with Fluid Physics, Stem Cell Research as New Crew Preps Begin
- NASA - International Space Station Visiting Vehicles










