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アメリカ航空宇宙局(NASA)は7月26日付で、小惑星探査機「OSIRIS-REx」(オシリス・レックス、オサイリス・レックス)を地球へ接近させるための軌道修正操作が実施されたことを明らかにしました。小惑星「ベンヌ」(101955 Bennu)から採取されたサンプルを収めた回収カプセルは、現地時間2023年9月24日に地球へ帰還する予定です。【2023年7月28日12時】

【▲ 小惑星ベンヌの表面に向けて降下する小惑星探査機OSIRIS-RExの想像図(Credit: NASA/Goddard/University of Arizona)】
【▲ 小惑星ベンヌの表面に向けて降下する小惑星探査機OSIRIS-RExの想像図(Credit: NASA/Goddard/University of Arizona)】

「アメリカ版はやぶさ」とも呼ばれるOSIRIS-RExは2016年9月に打ち上げられ、2018年12月にベンヌに到着。周回軌道上からの観測を重ねた後の2020年10月に表面からのサンプル採取が実施され、目標の60グラムを大幅に上回るサンプルが集められたと判断されました。2021年5月にベンヌを出発したOSIRIS-RExは、カプセルの地球帰還に向けて飛行を続けています。

関連:NASA小惑星探査機「オシリス・レックス」がベンヌを出発、地球への帰路に(2021年5月13日)

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【▲ 2022年7月~2023年10月にかけての小惑星探査機OSIRIS-RExの軌道を示した動画】
(Credit: NASA Goddard Space Flight Center, Scientific Visualization Studio, Kel Elkins)

NASAによると、2023年7月26日にエンジンを約63秒間噴射する軌道修正操作「TCM10」(TCMはTrajectory Correction Maneuverの略)が実施され、OSIRIS-RExは軌道修正操作前よりも地球へわずかに近付く軌道に入りました。7月26日の時点でOSIRIS-RExは地球から約3860万km離れたところを時速約3万5000km(秒速約9.7km)で移動中です。今後はTCM10の実施前後に取得されたデータをもとに、操作が計画通り実施できたかどうかが分析されます。

今回実施されたのは地球帰還に備えた最終段階の軌道修正操作で、NASAによれば回収予定地点となっている米国ユタ州のユタ試験訓練場へカプセルを正確に進入させるための軌道修正操作が9月10日と9月17日にも実施される予定です。また、ユタ試験訓練場では現地時間7月18日~20日にかけて回収作業の本格的なリハーサルが実施されたということです。

【▲ 米国ユタ州の試験訓練場で実施されたカプセル回収のリハーサルの様子。現地時間2023年7月19日撮影(Credit: NASA/Keegan Barber)】
【▲ 米国ユタ州の試験訓練場で実施されたカプセル回収のリハーサルの様子。現地時間2023年7月19日撮影(Credit: NASA/Keegan Barber)】

なお、OSIRIS-RExの探査機本体はカプセル分離後のミッション延長がすでに決定しています。ミッション名は「OSIRIS-APEX」(オシリス・アペックス、オシリス・エイペックス)に改められ、2029年に小惑星「アポフィス」(99942 Apophis)へ到着して周回探査を実施する予定です。

関連:あの小惑星の周回探査も。NASAが惑星科学ミッション8件の延長を発表(2022年5月2日)

 

Source

  • Image Credit: NASA/Goddard/University of Arizona, NASA/Keegan Barber
  • NASA – OSIRIS-REx Mission (NASA Blogs)

文/sorae編集部

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