NASAとボーイングは、現地時間8月3日〜4日にかけて延期していた新型有人宇宙船「スターライナー」の無人軌道飛行試験「OFT-2」を再延期すると発表しました。

スターライナーに取り付けられている推進システムのバルブの不具合が見つかったためです。ミッションチームは、すべてのバルブが打ち上げのための適切な設定になっていないと発見し、カウントダウンを止めて、問題の分析を進めました。しかし、さらなる調査が必要のため、宇宙船はスターライナーを打ち上げるアトラスVロケットと共に射場内にある垂直統合施設(VIF: Virtical Integration Facility)へ移動しました。VIFでは再び点検やテストをおこなうとのことです。また状況によっては、宇宙船をロケットから分離する必要もあると言われており、今後の打ち上げ日時は未定となっています。

発射台にある垂直統合施設(VIF)ヘ戻るアトラスVロケットとスターライナー宇宙船。ここで再点検が行われる見通しだ。(Credit: NASA/<span>Joel Kowsky)

【▲ 発射台にある垂直統合施設(VIF)ヘ戻るアトラスVロケットとスターライナー宇宙船。ここで再点検が行われる見通しだ。(Credit: NASA/Joel Kowsky)】

最初の打ち上げ日時は日本時間7月31日でした。しかし、7月30日にISSへドッキングしたロシアの新モジュール「ナウカ」はドッキング後、予想外の噴射を行い、ISSの姿勢が一時傾く事態となりました(すでに修正済み)。これを受けて、スターライナーの打ち上げは日本時間8月4日早朝に延期されていました。

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スターライナー宇宙船の無人軌道飛行試験「OFT-2」は有人飛行に向けた飛行試験で、アメリカ・フロリダ州にあるケープカナベラル宇宙軍基地第41番発射台から打ち上げられる予定です。その後、約30分で所定の軌道に投入され、打ち上げから約24時間後に国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングします。2019年12月にも同様の試験を行なっていますが、機器の不具合によりISSへ到着することなく、地球へ帰還しました。

 

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Image Credit: NASA/Joel Kowsky
Source: NASA
文/出口隼詩

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