国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していた、3人の宇宙飛行士を乗せた「ソユーズTMA-16M」宇宙船が、9月12日に地球へ帰還した。

ソユーズTMA-16Mは2015年9月12日6時29分(日本時間、以下同)、ゲナディ・パダルカ宇宙飛行士、アンドレアス・モーゲンセン宇宙飛行士、アイディン・アイムベトフ宇宙飛行士の3人を乗せ、ISSの「ズヴィズダー」モジュールから出港した。

そして8時59分、軌道を離脱するための逆噴射を行い、大気圏に再突入。パラシュートを開き、9時51分に、カザフスタン共和国ジェスカズガン南東の草原地帯に着陸した。機体の状態は正常で、また搭乗していた宇宙飛行士の健康も問題ないとのことである。

ゲナディ・パダルカ宇宙飛行士(ロシア)は2015年3月23日にソユーズTMA-16Mに乗ってISSに到着、168日間にわたって宇宙に滞在した。また、以前の宇宙飛行ミッションでの滞在日数を含めた合計の宇宙滞在日数は879日となり、世界最長記録を樹立した。

アンドレアス・モーゲンセン宇宙飛行士(欧州宇宙機関)、アイディン・アイムベトフ宇宙飛行士(カザフスタン宇宙庁)は2015年9月2日にソユーズTMA-18Mに乗って打ち上げられ、10日間の宇宙滞在(ソユーズ船内に2日、ISSに8日)となった。

なお、この2人と一緒にISSへやってきたセルゲイ・ヴォルコフ宇宙飛行士は、2016年3月ごろに、今年の3月からISSに滞在しているスコット・ケリー、ミカエル・コニエンコ宇宙飛行士と共に、往路と同じソユーズTMA-18Mで地球に帰還する予定となっている。

ヴォルコフ、モーゲンセン、アイムベトフ宇宙飛行士がやってきたことで、ISSは一時的に9人体制での運用となったが、今回の帰還によって6人体制に戻った。

ソユーズTMA-18Mには当初、英国人歌手のサラ・ブライトマンさんが搭乗する予定だったが、今年5月に家庭の事情により延期を決定。またブライトマンさんのバック・アップ・クルーとして訓練していた日本人の高松聡さんも、今年6月に、より準備が必要であるためとして、ソユーズTMA-18Mではなく、より将来の飛行機会を待つことにしたと発表。それにより、カザフスタン宇宙庁のアイムベトフ宇宙飛行士が搭乗することになった。

●現在のISSの滞在員
第43/44/45/46次長期滞在員(2015年3月23日~2016年3月)
・スコット・ケリー(NASA)
・ミカエル・コニエンコ(ロスコスモス)

第44/45次長期滞在員(2015年7月23日~2015年12月)
・オレッグ・コノネンコ(ロスコスモス)
・チェル・リングリン(NASA)
・油井亀美也(JAXA)

第45/46次長期滞在員(2015年9月2日~2016年3月)
・セルゲイ・ヴォルコフ(ロスコスモス)

 

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