
(引用元:NASA)
今回紹介するのは、フランス南西部のドルドーニュ川沿いに建つ中世の城「ベナック城(Château de Beynac)」の上空に現れた、大気の発光現象「スプライト(レッドスプライト)」です。夜の谷間にライトアップされた城と町並みのさらに上、暗い空には赤紫色の光がクラゲのように横方向へ広がり、その下に細い光のすじが何本も垂れ下がっている様子が写っています。
- Image Credit: Credit: Photo by NASA’s Spritacular project participant Nicolas Escurat
- NASA - Sprites Over Château de Beynac

スプライトとは、雷雲のすぐ上ではなく、そのはるか上空の中間圏(高度およそ50〜90km)で発生する放電現象です。こうした現象はまとめて「超高層雷放電(Transient Luminous Event: TLE)」と総称されており、スプライトはその代表的なタイプのひとつとされています。
スプライトは、落雷が起きた直後に赤い閃光として一瞬だけ現れます。ぼんやりとした雲状の部分と、針のように鋭い光のすじが組み合わさった形になることが多く、形や明るさにはさまざまなバリエーションがあります。雷雲の上を次々と“点滅する”ように出現することもありますが、その発生メカニズムには、今もよくわかっていない点が残されています。
NASAは市民科学プロジェクト「スプライタキュラ(Spritacular)」を通じて、世界中の観測者からスプライトなどTLEの写真を集め、データベース化して研究に役立てています。今回の画像は、このスプライタキュラに参加しているニコラ・エスキュラさんが2022年9月に撮影したもので、NASAの「2025 Science Calendar」における12月のイメージにも選ばれています。
編集/sorae編集部










