
(引用元:NASA)
今回紹介するのは、1930年から2015年にかけて撮影された冥王星の姿を、17枚の画像でつなぎ合わせたアニメーションです。最初は小さな白黒のモザイクのようにしか見えなかった冥王星が、やがて輪郭のぼやけた丸い天体としてとらえられるようになり、最後には“ハート模様”のような明るい模様が目立つ姿や、その周囲の地形までわかるほど細かなようすへと変わっていく様子が表現されています。
- Image Credit: NASA/Lowell Observatory Archives/Hubble Space Telescope Team/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Southwest Research Institute
- NASA - Pluto Through the Years

最初の画像は、1930年にアメリカの天文学者クライド・トンボーがロウェル天文台で撮影した、発見当時の冥王星です。露出の異なる複数枚の写真を比較して、星空の中を少しずつ動いていく「光の点」として冥王星が見つかりました。2〜5画像目は、1994年から2011年までにハッブル宇宙望遠鏡がさまざまな方法で撮影した冥王星です。時系列は前後しますが、数ピクセルほどの解像度ながら、明るい領域と暗い領域がまだら模様を描いていることがわかります。
続く6画像目以降は、人類史上初の冥王星フライバイを実現したNASAの無人探査機「ニュー・ホライズンズ」が2015年に撮影した画像で構成されています。ニュー・ホライズンズが冥王星へ近づくにつれて、明暗の境界や大きなクレーター、氷河のようになめらかな平原、山脈に相当する凸凹などが、次第に細かく描き出されていきます。
そして、最後に表示される画像は、2015年7月14日の最接近前後に取得され、翌15日に公開された冥王星表面の高解像度カラー画像で、ミッションを象徴する一枚です。
この17枚から読み取れるのは、冥王星そのものの変化ではなく、私たち人類の観測技術の進歩です。地上の望遠鏡でかろうじて検出できる点のような天体が、宇宙望遠鏡によって表面の様子が少しずつ明らかになり、ついには探査機が接近観測して、地球上の山や氷河にも負けないほど多彩な地形を見せてくれる…そんな約85年分の歴史が、数秒間の中に凝縮されているのです。
編集/sorae編集部
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