
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

【▲ KELT-9bの受け取るエネルギーが変化する様子を示した模式図。中央にある主星の「KELT-9」(横倒しに描かれている)は極付近のほうが赤道付近よりも高温であるため、KELT-9bでは1回公転するあいだに「夏」と「冬」が2回ずつ交互に繰り返される(Credit: NASA's Goddard Space Flight Center)】
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、はくちょう座の方向およそ650光年先に位置している恒星「KELT-9」と、その周囲を公転する太陽系外惑星「KELT-9b」を描いた想像図です。
Source
KELT-9bは木星と比べて直径が約1.8倍、質量は約2.9倍と推定され、いわゆる「ホット・ジュピター」に分類されます。公転周期はおよそ36時間(※)と非常に短いため、主星から受け取るエネルギーは地球が太陽から受ける量の4万倍以上に達し、一部の恒星よりも高温となる約摂氏4300度の昼側大気を持つとみられています。
※地球でいう1年が、KELT-9bでは36時間。
また、KELT-9bは主星KELT-9の赤道面に対してほぼ垂直(いわゆる「極軌道」)に近い角度で約36時間周期の公転をしており、重力暗化によって温度が異なる主星の極付近と赤道付近の上空を、1回の公転で9時間おきに2回ずつ交互に通過すると考えられています。 NASAは、このような主星側の温度差による受熱量の変化を分かりやすく示すため、解説画像内で便宜的に「9時間ごとに『夏(Summer)』と『冬(Winter)』が繰り返される」と例えて描いています。

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編集/sorae編集部