
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
この画像は、「ハッブル宇宙望遠鏡」、セロ・トロロ汎米天文台のブランコ4m望遠鏡に設置されている「ダークエネルギーカメラ(DECam)」、そして地上の望遠鏡による掃天観測プロジェクト「スローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)」による光学観測データをもとに作成された、相互作用銀河「IC 2431」です。
Source
- Image Credit: ESA/Hubble & NASA, W. Keel, Dark Energy Survey, DOE, FNAL, DECam, CTIO, NOIRLab/NSF/AURA, SDSS
Acknowledgement: J. Schmidt
- sorae - 合体が進行する3つの銀河。宇宙と地上から撮影した相互作用銀河「IC 2431」
- ESA/Hubble - Tumultuous Galactic Trio
「IC 2431」は、地球から約6億8100万光年離れた「かに座」に位置する相互作用銀河で、3つの銀河が合体しつつある状態と見られています。この銀河の星形成活動や潮汐力による歪みは、銀河同士の相互作用(※)を示しています。また、銀河の手前には厚い塵の雲が広がり、一部を隠しています。銀河の衝突や合体は宇宙では珍しくなく、銀河の進化において重要な役割を果たすと考えられています。
※…相互作用は、2つ以上の物体やシステムが互いに影響を与え合う現象を指します。
「IC 2431」は、市民参加型の天文学プロジェクト「Galaxy Zoo」で発見された銀河の一つです。このプロジェクトでは、10万人以上のボランティアが参加し、90万個の未調査の銀河を175日間で分類しました。これは、プロの天文学者が数年かけて行う作業を大幅に短縮したことになります。
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編集/sorae編集部