
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

【▲ 冒頭画像の色を強調し、25mのスケールバーを追加したもの(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)】
(引用元:NASA)
移動中の探査車を捉えたのは、これがはじめて!?
このモノクロ画像は、2025年2月28日にNASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」に搭載されている高解像度撮像装置「HiRISE」が撮影した火星の表面です。画像の中央下には “黒い点” が写っているのが分かりますでしょうか?
これは2012年から火星で探査活動を続けている探査車「キュリオシティ」です。
Source
- Image Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona
- NASA - PIA26553: HiRISE Views Curiosity During a Drive
画像をよく見ると、キュリオシティが数日間にわたって残した轍(わだち)が続いているのが分かります。この軌跡は、火星の風によって 数か月ほどで消えてしまうと考えられています
キュリオシティは現在、標高約5kmのシャープ山をゆっくり登っていて、このときは網目状の隆起構造がある地域へ向かう途中でした。画像で見られる模様は、古代の地下水活動によって形成されたものとみられています。
NASAは、キュリオシティの今回の写り込みについて「HiRISE が“移動中”の探査車を撮影したのはおそらくこれが初めて」と述べています。

文・編集/sorae編集部