(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
- Image Credit: Thibaut Roger & NCCR PlanetS
- sorae - 「HD 110067」に共鳴し合う6つの惑星を発見 惑星科学における重要な “化石”
こちらは、soraeが2023年12月10日の記事内で紹介した『恒星「HD 110067」の各惑星が軌道共鳴の関係にあることを示す図』です。HD 110067には周回する6惑星が確認されています。各タイミングでの惑星の位置を線で結ぶとこのような幾何学模様が現れるといいます。
地球と海王星の中間的な大きさを持つ「亜海王星(Sub-Neptune、サブ・ネプチューン)」(※定義に関する議論は文末に記載)と呼ばれる惑星は多くの恒星の周りで見つかっていますが、その組成や成因はほとんど分かっていません。このような惑星の形成過程を調べることは、太陽系を含む様々なタイプの惑星系の形成過程を知るための手掛かりとなります。
シカゴ大学のRafael Luque氏を筆頭著者とする国際研究チームによる観測データの精査と追加観測によって、恒星「HD 110067」(TIC 347332255、TOI 1835)には全部で6つの惑星があることが分かりました。この6つの惑星は、公転周期が単純な整数比で表される「軌道共鳴」の関係にあるという前提の下で研究・発見されたものであり、多数の惑星が軌道共鳴の関係にあるのはとても珍しい発見例です。軌道共鳴状態の惑星系は形成時の軌道をそのまま反映している “化石” であると考えられており、亜海王星の形成過程を探る上で重要な発見と言えます。
(元記事より引用)