中国ファーウェイといえば中国だけでなく世界的にその存在感を増しているスマートフォンメーカーですが、そのファーウェイがバロセロナで開催中のMWC 2017にて興味深い発表を行いました。なんと、同社は「携帯基地局からのドローンの充電」を計画しているのです。
今回ファーウェイのX Labs Projectは、携帯基地局が周囲のドローンを無線充電する計画を明かしています。これにより、ドローンが充電しながら飛行することで無着陸での調査を続けることが可能になるかもしれません。現在ドローンの飛行時間は長くても1時間には達しないので、調査や監視用途に長時間飛行が可能なドローンは非常に魅力的です。
ただし、どのようにして無線充電を可能にするのかという問題もあります。現在Qiなどスマートフォンなどの無線充電に利用されている「電磁誘導方式」は、遠距離での充電には利用されていません。むしろ、現在研究が進んでいる「電波を利用したワイヤレス充電技術」が役に立ちそうです。これなら、携帯の基地局という施設の性質にもあった充電方式だと思えます。
空中を飛行するドローンはそのペイロードを増やすことが難しく、またバッテリー技術もプロセッサの処理性能のように倍々と向上するものではありません。ファーウェイの無線充電技術が実用化できるかどうかは不明ですが、今後もドローンは飛行時間という内なる敵と戦う必要がありそうです。
Image Credit: ubergizmo
■Huawei Imagines Cell Towers Wirelessly Charging Drones
http://www.ubergizmo.com/2017/02/huawei-cell-towers-charge-drones/
最新記事
-
宇宙開発三菱重工業がUAEの小惑星探査機打ち上げ契約締結 H3ロケットで2028年予定2024.10.12
-
天文ハワイのマウナケア山で撮影された紫金山・アトラス彗星 日本で見られるのはいつ頃?2024.10.11
-
宇宙開発スペースX、新型ロケット「スターシップ」の第5回飛行試験を10月13日以降に実施へ2024.10.11
-
天文ハッブル宇宙望遠鏡が撮影 “うしかい座”の壮大な渦巻銀河「NGC 5248」2024.10.10
-
宇宙開発スペースワン「カイロス」ロケット2号機は2024年12月14日に打ち上げへ2024.10.10
-
天文新たな明るい彗星候補「ATLAS彗星(C/2024 S1)」(A11bP7I)を発見2024.10.09