こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)の木星探査機「Juno(ジュノー)」に搭載されている可視光カメラ「JunoCam(ジュノーカム)」を使って撮影された木星の姿です。2024年3月7日に実施された59回目の木星フライバイ(近接通過)「PJ59(Perijove 59)」の最中に取得された2つの画像が並べられています。
実はこの画像には、木星の手前を横切っていく“ある物体”が写り込んでいます。解像度の都合により掲載した画像では見つけづらいかもしれませんが、どこに写っているのかわかりますでしょうか?
この物体の正体は木星の衛星アマルテアです。アマルテアは活発な火山活動が起きていることで知られるイオよりも内側にある衛星で、公転周期は約12時間。平均半径は約84kmで、直径が地球の約11倍もある木星の前では小さな点のようにしか見えません。
JunoCamの画像は一般の人々が利用できるように順次公開されていて、数多くの市民科学者が様々な画像を作成しています。冒頭の画像は市民科学者のGerald Eichstädtさんが作成したもので、より明瞭にするための画像処理が施されています。
冒頭の画像はNASAやサウスウエスト研究所(SwRI)が2024年5月13日付で紹介しています。
Source
- NASA - NASA’s Juno Mission Spots Jupiter’s Tiny Moon Amalthea
文・編集/sorae編集部