どこか見晴らしの良い場所を決めて、毎朝、太陽の昇る方角をチェックしてみると、その方角が少しずつ変化していくことに気がつきます。一日二日の間隔ではその変化に気づかないかもしれませんが、1ヶ月毎だとその違いが明らかになります。
その様子をカメラで撮影して積み重ねると、日の出の方角の季節変化が一目でわかる画像になります。2020年12月にAPOD(Astronomy Picture of the Day)に掲載された、そのような「定点撮影画像」を同月にご紹介しました(詳細は以下の「関連」をご参照ください)。
前回は、2018年12月の冬至の頃から2019年12月の冬至の頃までの変化を捉えた「2019年バージョン」でしたが、今回は2020年12月から2021年12月までを捉えた「2021年バージョン」です。前回同様13枚の画像から構成されています。しかし、撮影場所は全く異なっており、前回はヨルダンの首都アンマン近郊、今回はカナダのアルバータ州エドモントン市で撮影されました。
前回同様、カメラは常に真東に向けた状態で固定されいるので、左側が北の方角、右側が南の方角になります。12月の冬至の頃は、日の出が最も南の方角に近づき、逆に6月の夏至の頃には最も北の方角に近づいているのがわかります。3月の春分の頃と9月の秋分の頃は、太陽は真東から昇り真西に沈みます。
今回は13枚の画像を順に積み重ねていく動画も作成されています。積み重ねる前の画像には上下(天地)方向の視野も収められているので、光景の全体像がよくわかります。積雪の有無や草花の生育状況も見て取れます。
もし次回もこのような画像が掲載されるとしたら、今度は南半球で撮影された画像を見てみたいものです。北半球と南半球では画像に違いが出るのかどうか、少し考えてみるとアタマの体操になるかもしれません。
Video Credit: Luca
Image Credit: Luca Vanzella
Source: APOD
文/吉田哲郎