現在も火星上の探査を続けている、探査機「キュリオシティ(正式名称:マーズ・サイエンス・ラボラトリー)」。そのキュリオシティから、新たな火星の360度映像が届けられました。動画はマウス操作で自由自在に視点を変えられるので、ぜひ試してみてください。なお、画像の撮影日時は2016年の4月4日です。
今回の映像は一度に撮影したものではなく、複数の画像をつなぎあわせて360度映像にしたものです。撮影は火星のゲール・クレーターにある「ナウクルフト高原」から。NASAによるホワイトバランスの調整のおかげで、以前公開された火星の360度映像よりも灰色っぽい、まるで地球上の荒れ地を見ているかのような光景を眺めることができます。
2012年に火星に着陸して以来、キュリオシティは火星上で「生命が存在した(あるいはする)痕跡」を調査してきました。キュリオシティは全長は3メートル、重量は900kgと大型な探査機で、原子力電池を搭載して移動し地表の砂などの調査を行うことができます。また同探査機はこれまで水が流れたと思われる地形を走行し、「川が存在していた証拠」などを発見しています。
スペースX社は2018年の無人火星探査と2025年までの有人火星探査を、そしてNASAも2030年代の有人火星探査の実現を表明しています。このように今はカメラからの映像で見るしかない火星も、そう遠くないうちに人類によって直接踏みしめられることでしょう。
Image Credit: NASA
■Nasa releases stunning 360-degree view of Mars taken by Curiosity rover
http://www.telegraph.co.uk/science/2016/04/29/stunning-360-degree-view-of-mars-released-by-nasa/