インドのThe Hindu Business Line紙は11月29日、インド宇宙研究機関(ISRO)の新型ロケット、GSLV Mk-IIIの打ち上げが、12月15日から20日の間に行われると報じた。
すでにロケットはサティシュ・ダワン宇宙センターの第2発射台に立てられており、積み荷である有人宇宙船の無人試験機もすでにロケットに結合されているという。
GSLV Mk-IIIはインドが開発中のロケットで、Mk-IIIという名前ではあるものの、現在運用中のGSLV Mk-IIとはまったく異なる新型の機体となる。同国としては過去最高となる静止トランスファー軌道に4tの打ち上げ能力を持ち、同国の主力ロケットとして、商業衛星や惑星探査機、そして有人宇宙船の打ち上げに使うことが計画されている。
今回の初打ち上げでは第3段を搭載せず、両脇の固体ロケットを使用する第1段と、それらに挟まれる形に位置する中央の第2段のみで行われ、地球を回る軌道には乗らないサブオービタル飛行になる。まずは第1段と第2段の性能確認が今回の目的だ。
またロケット先端には、ISROが開発中の有人宇宙船の試験機が搭載される。この試験機は高度126kmで分離され、大気圏に再突入し、3つのパラシュートを展開して着水する。着水地点はインドのポートブレア沖約600kmの、ベンガル湾となる。ロケットの離昇からカプセルの着水までの総飛行時間は17分間とのことだ。
今回の試験の結果によっても変わるだろうが、現段階では、GSLV Mk-IIIの軌道飛行は2016年に行われる見通しとなっている。
■ISRO rushes to clarify on GSLV Mark III launch | Business Line
http://www.thehindubusinessline.com/news/science/isro-rushes-to-clarify-on-gslv-mk-iii-launch/article6646542.ece?homepage=true