国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在していた3名の宇宙飛行士を乗せたソユーズTMA-13M宇宙船が、11月10日、カザフスタン共和国アルカルーイク近郊の草原地帯に着陸した。また今月24日には、新たに3名の宇宙飛行士を乗せたソユーズTMA-15M宇宙船の打ち上げが予定されている。

ソユーズTMA-13Mは11月11日9時31分(日本時間、以下同)、ISSに滞在していたマキシム・スライエフ宇宙飛行士(ロスコスモス、ソユーズ船長)、リード・ワイズマン(NASA、ソユーズのフライト・エンジニア)、アレクサンダー・ゲルスト宇宙飛行士(欧州宇宙機関(ESA)ロスコスモス、ソユーズのフライト・エンジニア)、の3名を乗せ、ISSのラスヴェート(ラスヴェット)・モジュールから出港した。

そして12時5分にスラスターを噴射して軌道から離脱し、軌道モジュールと帰還モジュール、機械モジュールをそれぞれ分離し、12時35分に大気圏へ再突入した。

その後帰還モジュールは、ドローグ・シュートを展開して宇宙船の姿勢を安定させ、続いてドローグ・シュートに引っ張られる形でメイン・パラシュートを展開した。そして耐熱シールドを投棄し、さらに降下を続け、地面と接触する寸前に底部の固体ロケット・モーターを噴射し、地表に軟着陸した。3名の宇宙飛行士の健康状態は正常とのことだ。

また宇宙船には、この3名以外にハエも搭乗していた。このハエは10月29日に打ち上げられたプログレスM-25M補給船に搭載されてISSへ輸送され、今回の帰還まで宇宙空間で実験に使われていた。

ソユーズTMA-13Mは今年の5月29日、ソユーズFGロケットに搭載され、バイコヌール宇宙基地の1/5発射台、通称「ガガーリン発射台」から打ち上げられた。そしてその6時間後、ラスヴェート・モジュールに入港した。

ソユーズTMA-13Mは、2010年に登場したソユーズ宇宙船シリーズの最新型、ソユーズTMA-Mの13号機にあたる。ソユーズTMA-MはソユーズTMAを改良した機体で、構造材料の見直しや、コンピューターをはじめとする多くの機器が更新されたことで、約70kgの軽量化や、消費電力の削減に成功した。また、より高い精度での軌道投入や軌道の修正も可能となり、さらに事前にISSの軌道を調整すること、打ち上げのタイミングを合わせることといった条件を設けることで、約6時間でのドッキングも可能となった。これにより宇宙飛行士のストレスは大きく軽減されることになった。

現在ISSは、第41/42次長期滞在員のバリー・ウィルモア宇宙飛行士(NASA、ISSのコマンダー)アレクサンダー・サマクチャイエフ宇宙飛行士(ロスコスモス、フライト・エンジニア)、エレナ・セロヴァ宇宙飛行士(ロスコスモス、フライト・エンジニア)の3人体制で運用されている。

またバイコヌール現地時間11月24日3時1分(日本時間11月24日6時1分)には、新たに第42/43次長期滞在員のアントン・シュカプレロフ宇宙飛行士(ロスコスモス、ソユーズのコマンダー)、サマンサ・クリストフォレッティ宇宙飛行士(ESA、フライト・エンジニア)、テリー・バーツ宇宙飛行士(NASA、フライト・エンジニア)を乗せた、ソユーズTMA-15Mが打ち上げられ、再びISSは6人体制になる予定だ。

 

■ФЕДЕРАЛЬНОЕ КОСМИЧЕСКОЕ АГЕНТСТВО (РОСКОСМОС) - Экипаж ТПК «Союз ТМА-13М» вернулся на Землю
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