ロシアは15日、エクスプレースAT1とエクスプレースAT2の、2機の通信衛星を搭載したプロトンM/ブリーズMロケットの打ち上げに成功した。プロトンMの打ち上げは今年2機目。昨年7月の打ち上げ失敗からは7機連続での成功となった。
プロトンM/ブリーズMは、現地時間3月15日5時5分 (日本時間同日8時5分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の81/24発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約9時間後に両機を静止軌道に近い軌道に直接投入した。
エクスプレースAT1とエクスプレースAT2はロシア衛星通信社(Russian Satellite Communications Company)が運用する通信衛星で、ロシアの衛星開発の大手ISSレシェトニェーフ社が製造した。ただし搭載機器はフランスのタレス・アレーニア・スペース社が製造している。両機は共に、ロシアに衛星放送サービスを提供する。
エクスプレースAT1の質量は1,672kg、設計寿命は約15年。東経56度の静止軌道で運用される。エクスプレースAT2は質量1,362kg、設計寿命は同じく15年で、東経140度の静止軌道で運用される。
プロトンMによる通信衛星の2機同時打ち上げは今回で6例目となった。2機同時打ち上げ自体はアリアン5ロケットでも可能だが、プロトンMではブリーズM上段を使うことにより、静止軌道に近い軌道に直接投入することができる。これはブリーズMが複数回のエンジン点火が可能なこと、搭載していた衛星の質量が共に1,500kg前後と軽かったことによって実現した。
■КА «Экспресс-АТ1» и «Экспресс-АТ2» выведены на целевую орбиту
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