
こちらは、NASA=アメリカ航空宇宙局の火星探査車「Perseverance(パーシビアランス)」が撮影した火星の光景。
火星での探査開始から1618ソル(※)となる2025年9月8日に、ズーム対応カメラ「Mastcam-Z」を使って撮影されたもので、NASAのJPL=ジェット推進研究所が2025年12月17日付で紹介しています。
※…ソルは太陽日のこと。火星の1ソル=約24時間40分。

2021年2月に火星のジェゼロ・クレーター(Jezero、直径約47km)の内側へ着陸したPerseveranceは、岩石のサンプルを採取して成分を分析したり、将来の回収に備えて保管したりしながら、その6輪で長い距離を走行してきました。
この5年近くで移動距離は約25マイル(約40km)に及び、着陸地点から三角州を通り抜けて、現在はクレーターの縁(外輪山)を越えた外側の領域に到達して探査活動を行っています。
Perseveranceは少なくとも2031年まで活動可能と予測
JPLは冒頭の画像を掲載した12月17日付のリリースにて、Perseveranceの各サブシステムをこの2年間で徹底的に評価した結果、少なくとも2031年までは動作可能だという結論に達したと発表しました。
例として、車輪を回転させるロータリーアクチュエーターが少なくともあと37マイル(約60km)は適切に機能することを2025年夏に認定したと述べられています。

間もなく着陸から5周年を迎えようとしているPerseveranceは、搭載されている科学装置を使ったその場で可能な分析を通じて、ジェゼロ・クレーターの内側や外側に存在する岩石を調査し続けています。
研究者が注目する鉱物の一つが「カンラン石」です。通常、カンラン石は惑星深部の高温環境で形成されるので、その頃に惑星の内部で起きていたことを垣間見る手がかりとなります。
火星サンプルリターン計画再検討の進展にも注目
また、Perseveranceは生命活動に由来するかもしれない鉱物を含む可能性があるサンプルも採取しています。ただし、Perseveranceの装置を使った分析には限界があるため、チューブ状の保管容器に封印されているサンプルを地球へ持ち帰り、もっと詳細な分析を行うまでは科学的な結論を得ることができません。
NASAとESA=ヨーロッパ宇宙機関が進める火星サンプルリターン(MSR)計画の第1段階としてPerseveranceは旅立ちましたが、期間の長さやコストを理由に、米欧のMSR計画は見直しが進められている段階です。
集めたサンプルが回収・地球帰還ミッションへとバトンタッチされる日が来ることを願いつつ、まだまだ続くPerseveranceのミッションを見守りたいと思います。

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部
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