
(引用元:ESA/Hubble)
今回紹介するのは、いて座の方向約1万5000光年先に位置する球状星団「Terzan12(ターザン12)」です。この画像はハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS)と広視野カメラ3(WFC3)で取得したデータをもとに作成されたものです。

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画像に写る星々をよく見ると、白や青で輝くものもあれば、赤みがかったものもあり、色合いがさまざまであることに気付きます。この色の違いを生んでいるのが「星間赤化」と呼ばれる現象です。星の光が宇宙空間に漂うガスや塵の雲を通過する際、波長の短い青い光ほど散乱・吸収されやすいため、塵の向こう側にある星は本来の色よりも赤く見えるようになります。
この星間赤化は、地球で夕焼けが赤く染まるのと同じ原理で起きています。夕暮れ時の太陽光が分厚い大気を通過するうちに青い光が散乱され、空が赤やオレンジに染まるように、宇宙空間でもガスや塵の雲が星の光から青い成分を奪い取ることで、星が本来よりも赤く見えるようになります。
また、画像の中でひときわ明るく赤い星は、太陽よりもはるかに大きく膨張した年老いた巨星です。これらの多くは星団そのものではなく、地球と星団の間にたまたま位置している手前の星とされています。明るく青い星も同様に手前の星であり、Terzan 12自体に含まれているのは年老いた星ばかりだと考えられています。
ところで、「Terzan」の名を冠する球状星団の番号には少しややこしい経緯があります。発見者であるトルコ系アルメニア人の天文学者アゴップ・ターザン(Agop Terzan)が報告した球状星団は、実質的には11個とされています。彼は、1968年に発見していた「Terzan 5」を1971年に別天体として再発見したと考えてしまい、誤って「Terzan 11」という番号を付けて報告しました。このため番号が1つ繰り上がる形になり、Terzan 12は「12番目」ではなく、発見の実数としては11番目にあたる、というわけです。
編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- ESA/Hubble - Hubble dispels dust to see a glittering globular cluster
- NASA - Hubble Sees Glittering Globular Cluster Embedded Inside Our Milky Way
- STScI - Hubble Sees a Glittering Globular Cluster Embedded Inside Our Milky Way
- sorae - ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した"いて座"の球状星団「ターザン12」

























