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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

今回紹介するのは、NASAの木星探査機「ジュノー(Juno)」が捉えた、木星の衛星「ガニメデ」の表面です。NASAが2022年2月22日付で公開しました。

画像のもとになったデータは、2021年6月7日にジュノーがガニメデをフライバイ(接近通過)した際に取得されました。最接近時の距離はガニメデの表面から約1046kmでした。探査機がこれほど近くからガニメデを観測したのは、NASAの木星探査機「ガリレオ」が接近した2000年以来、約21年ぶりのことでした。

NASAの木星探査機「ジュノー」が捉えた木星の衛星ガニメデ。中央付近に見える黒い光条を持つクレーターが「キットゥ」(Credit: Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS, Image processing by Thomas Thomopoulos © CC BY)
【▲ NASAの木星探査機「ジュノー」が捉えた木星の衛星ガニメデ。中央付近に見える暗い光条を持つクレーターが「キットゥ」(Credit: Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS, Image processing by Thomas Thomopoulos © CC BY)】

この画像には、明暗の入り組んだガニメデの複雑な地形が広がっています。中央付近に見えるのが、周囲へ暗い筋を伸ばす直径約15kmのクレーター「キットゥ(Kittu)」です。

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天体の衝突によって形成されたクレーターの周囲には、衝突時に放出された物質が筋状に広がることがあります。この筋状の構造は「光条(レイ)」と呼ばれます。ガニメデにあるクレーターの大半は明るい光条を持っていますが、暗い光条を伸ばすものは全体の約1%しかありません。キットゥは、その珍しいクレーターのひとつです。

キットゥの光条はなぜ暗い?

暗い光条が形成された理由について研究者は、衝突した天体に含まれていた物質が、クレーターの形成時に周囲へ飛び散ったためだと考えています。

しかも、この光条は時間がたっても暗い状態を保つといいます。その理由は、暗い場所は太陽の光を周囲より多く吸収してわずかに温かくなるため、氷が昇華し、より冷たく明るい地形で再び凝結するからです。黒さが黒さを保つ、氷の衛星ならではの仕組みといえます。

ガニメデはどんな衛星?

ガニメデは太陽系最大の衛星で、直径は惑星の水星を上回ります。また、衛星としては唯一、固有の磁場を持つことが確認されています。この磁場の影響で、ガニメデの両極を取り囲むようにオーロラが発生します。さらに、氷でできた地殻の下には、液体の水からなる海が存在する可能性も指摘されています。

Juiceミッションのイメージ図(Credit: spacecraft: ESA/ATG medialab; Jupiter: NASA/ESA/J. Nichols (University of Leicester); Ganymede: NASA/JPL; Io: NASA/JPL/University of Arizona; Callisto and Europa: NASA/JPL/DLR)
【▲ Juiceミッションのイメージ図(Credit: spacecraft: ESA/ATG medialab; Jupiter: NASA/ESA/J. Nichols (University of Leicester); Ganymede: NASA/JPL; Io: NASA/JPL/University of Arizona; Callisto and Europa: NASA/JPL/DLR)】

ESAの木星氷衛星探査機「Juice(ジュース)」は、2031年7月に木星系へ到着し、2034年12月にガニメデの周回軌道へ入る予定です。ガニメデを周回する初の探査機として、その表面や内部構造、磁場、地下海などを詳しく調べます。

Juiceによる観測が進めば、キットゥの暗い光条をはじめとするガニメデの地形が、どのように形成され、変化してきたのかを理解する手がかりが得られるかもしれません。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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