
(引用元:ESA)
こちらは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の探査機「ロゼッタ」が2015年3月25日に撮影した「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)」の画像です。大小二つの塊が細いくびれでつながったような姿をしており、その周囲には、表面から噴き出した塵が筋状に広がっています。

ロゼッタは2004年3月に打ち上げられ、約10年の旅を経て2014年8月、当時地球から約4億500万km離れていたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星へ到着しました。同年11月には、ロゼッタに搭載されていた着陸機「フィラエ」が分離され、史上初の彗星への着陸を果たしました。
ロゼッタ本体は彗星の周囲を飛行しながら観測を続け、2016年9月30日、計画された降下の末に彗星の表面へ衝突し、運用を終えました。2026年9月30日で、ミッション終了から10年を迎えます。
通信データから復元された最後の画像
ロゼッタは最後の降下中もチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面を撮影し、画像データを地球へ送り続けました。ミッション終了後、研究チームが受信済みの通信データを調べたところ、自動処理では画像として認識されていなかったデータが見つかりました。
それは、ロゼッタが最後に撮影した画像のデータの一部でした。送信途中で通信が途絶えたため、地球に届いていたのは、この画像のデータ量の約53%でした。画像データは、画面全体の粗い情報を先に送り、細部の情報を段階的に加えていく方式で送信されていました。このため、届いたデータが半分ほどでも、細部の鮮明さは失われたものの、画像全体を復元することができました。
こうして復元され、2017年にESAが紹介したのが、次の画像です。

撮影時の高度は、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面から約18~21m。写っているのは、わずか約1m四方の範囲です。全体像を捉えた冒頭の画像と見比べると、ロゼッタがどれほど地表へ近づいたかがわかります。
打ち上げから12年余りにわたる旅の最後に、ロゼッタが見たチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の地表。その景色は、地球に届いていたデータを研究チームが読み解くことで、再び姿を現したのです。

編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- ESA - Rosetta’s comet
- ESA - Mission complete: Rosetta’s journey ends in daring descent to comet
- ESA - Unexpected surprise: a final image from Rosetta
- ESA - Reconstructed last image from Rosetta
























