
(引用元:NASA)
こちらは、NASAの木星探査機「ジュノー(Juno)」が撮影した木星の北半球です。「Jet N7」と呼ばれる領域の周辺に、大小さまざまな渦が広がっています。丸い渦や細長くうねる雲が入り組んだ模様からは、木星の大気の複雑な流れがうかがえます。
画像は、ジュノーが32回目の木星接近観測(フライバイ)を行った2021年2月21日に、搭載カメラ「JunoCam」で撮影されたデータをもとに作成され、同年3月25日にNASA/JPLから公開されました。

この画像は、色合いを調整した「疑似カラー画像」で、人の目で見た場合の色をそのまま再現したものではありません。画像処理を手掛けたのは、市民科学者のKevin M. Gill (ケビン・M・ギル)氏です。JunoCamの観測データは一般に公開されており、この画像も公開データを利用して作られました。
こうした渦模様を生み出しているのが、木星の大気を流れる強い風です。その影響は、写真に写る雲の近くだけにとどまりません。ジュノーの観測から、木星の東西方向の風は、雲の下3000kmを超える深さまで及ぶことがわかっています。
さらに、この深部の風は木星の磁場にも影響していると考えられています。木星の奥深くには、高い圧力によって電気を通しやすくなった物質があります。研究チームは、この導電性の高い層を流れる風が磁場をせん断し、引き伸ばすことで、磁場の形を変化させていると考えています。
研究チームが過去の探査機とジュノーの観測データを比較したところ、木星の磁場は数十年の間に変化していました。その変化を最もよく説明できるのが、深部に吹く風の働きでした。
画像に広がる渦模様は、木星の大気が見せる表情のひとつ。その雲の下には、巨大な惑星の磁場にも影響を及ぼす、奥深い風の世界が広がっています。
編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- NASA/JPL - Jupiter's Visible and Invisible Winds(PIA23810)
- NASA/JPL - NASA's Juno Finds Changes in Jupiter's Magnetic Field























