
(引用元:ESA)
今回紹介するのは、天の川銀河を周回する「4つの球状星団」と「3つの矮小銀河」の軌道を3Dで可視化した映像です。(2018年4月 ESAが公開)
この映像の元になっているのは、ESAの宇宙望遠鏡「ガイア(Gaia)」の第2回データリリース(Gaia Data Release 2:Gaia DR2)の観測データです。天の川銀河の想像図に、ガイアのデータから計算された軌道が合成されています。
- Image Credit: ESA/Gaia/DPAC
- ESA - Globular clusters and dwarf galaxies orbiting the Milky Way
この映像で青で描かれているのは球状星団「NGC 104」「NGC 288」「NGC 362」「NGC 1851」、赤で描かれているのは矮小銀河「カリーナ矮小銀河」「うしかい座I矮小銀河」「りゅう座矮小銀河」です。
球状星団は比較的コンパクトな軌道に見えるいっぽう、矮小銀河はスケールの大きい軌道が目立ち、遠方まで大きく回り込んでいる印象です。同じ「天の川銀河を周回する仲間」でも、軌道の形や傾きがそろっていないところに、銀河周辺の立体的な動きが感じられます。
ガイアは2013年12月19日、クールー(フランス領ギアナ)のギアナ宇宙センターからソユーズロケットで打ち上げられました。運用は、太陽と地球の重力と公転に伴う遠心力がつり合うラグランジュ点のひとつ「L2」付近で行われ、安定した環境で全天を繰り返し観測することで、高精度の位置天文学(アストロメトリ)データを蓄積してきました。
ESAが2018年4月25日に公表した第2回データリリースでは、約17億個の天体について位置と明るさを収録し、そのうち約13億個で視差(年周視差)と固有運動も提供されました。
この映像は、その成果の一例として公開されたものです。ガイアのデータを用いることで、天の川銀河のハローにある75個の球状星団と、天の川を周回する12個の矮小銀河について運動が測定され、各天体に属する多数の恒星の固有運動から、天の川の周りを回る軌道が計算されました。
なお、ガイアは全天スキャンを完了し、2025年1月15日付で10年以上にわたった科学観測を終了しています。

編集/sorae編集部
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